デジタルテスターを買った時についでに買ったアナログテスターの一つです。小さいのも一個あった方が良いと思いまた極端に安かったので一緒に買いました。
プラッチック安物と思っていたのですが手にした時両側に滑り止めのゴムが付いていて持った時の質感の良さに驚かされました。安くてもちゃんと造ってある物はしっかりしていますね。
ニュース
http://www.mothertool.co.jp/products/detail/164
マザーツールの製品情報や販売店の商品説明には232Cでパソコンと接続できるとありますが実際にはUSBでつなぐケーブルが付属していました。まだ実際に接続していませんが良かったです。
今時232Cが付いているPCは普通持っていないと思います。変換ケーブルを買わなくて済みました。人によっては大事な機能なので製品情報の更新をお願いしたいです。
この価格帯でパソコン接続できる機種は国産には無いので結構差別化になると思うのですがあまり関心がないのでしょうか。
MT-4095を買った時期も理由も覚えていません。10年前にはあったような気がしますので結構前でしょう。きっと安いおもちゃみたいな物をジャンク屋で1000円かそこらで買ったと思っていました。メーカーも訳わからない中華じゃないかなぐらいの認識だったのです。
急にマイコンでAIを作ろうと思い立って使えそうな物を漁っていたら出てきたのがMT-4095です。しばらくこれ一台で頑張っていたのですが、古い物であまり大事にしていなかったので壊れたら不便と思いもう一台買うことにしました。
当然、AmazonやYahoo!で品定めをするのですが、三和や日置は物が良さそう、でも更に一台アナログもあればとなると値段がそこそこになります。中華であれば随分安く売っているのですができれば国産でと探していたました。
その中でマザーツールも検索されて来るのですが他の中華と比べて少し値段が高めなので調べてみました。
長野県にある日本の会社でした。それも創業された方が日置にいた方だそうです。
製品情報にこのMT-4095も載っており性能も結構高いことがわかりました。今でもそれなりの価格で売られています。決しておもちゃみたいな物ではありません。だから長年使っても故障もしないで使えたのでしょう。
で結局DT9602R+、MT-33、MT-4Bを購入しました。真の実効値がわかるフラッグシップモデルでUSBでPC接続もできるDT9602R+と大小2台のアナログテスターで15,000位でした。
元々あったMT-4095を筆頭にマザーツール軍団を結成することができました。これからの活躍を期待しています。
コンピュータは色々な計算を行いますがもう一つ重要な機能を持っています。それは情報を記憶することです。記憶の方法は何種類もありますがここでは最も基本的な方法であるフリップフロップを見てみます。
Set | Reset | Qa | Qb |
0 | 0 | 保持 | 保持 |
0 | 1 | 0 | 1 |
1 | 0 | 1 | 0 |
1 | 1 | 禁止 | 禁止 |
フリップフロップはS(Set)、R(Reset)が入力でQが出力です。最初にSとRに0、1を入力した動きを追ってみます。
S = 0
NotA=1
R=1
NotB=0
NandAの入力a,bは以下になります。
NandAa=NotA=1
NandAb=NandB
NandAはNandAaが1なのでNandBが1の時に0になります。
NandBの入力a,bは以下になります。
NandBa=NandA
NandBb=NotB=0
NandBはNandBbが0なのでNandAに関わらず1になります。
Rが1のときはNotBが0なのでNandBが1となりNandAの入力が共に1になるのでQaが0となります。
逆のSとRに1、0を入力したときはNotAが0なのでNandAが1となりQaが1となります。
1を記憶したい時は1、0と入力し0を記憶したい時は0、1、読み出したい時は0、0になれば良く必要なビット数分並列にすればCPU内のレジスタを構成できます。このような記憶素子をSRAMと言います。
電気を使って計算をするために必要な部品は電気で操作できるスイッチです。スイッチを組み合わせて回路を作り、最初のスイッチをONにすると電気が次のスイッチに流れます。次のスイッチは前のスイッチがONになった時に更にその次のスイッチに対してONにしたりOFFにしたりします。スイッチのONとOFFを組み合わせて複雑な計算を行います。
どの計算をする時にどのようにスイッチを組み合わせ行くか設計をしていくわけですが、その時に必要になる理論がブール代数です。
リレーはコイルに電気が流れると芯が磁石となりCからNOに電気が流れます。電磁石を利用した電気機械です。
真空管はGからKに電圧をかけるとPからKに電気が流れます。Hに電気を流して内部を加熱しなければならないため制御に使う電力よりも加熱に必要な電力が大きくなってしまいます。
トランジスタはBからEに電気を流すとCからEに電気が流れます。ここから電子回路の集積化が始まりました。
FETはGに電圧をかけるとDからSに電気が流れます。Gに電圧をかけるだけで制御できるのでトランジスタよりも電力効率が良く殆どの集積回路はこのFETの原理を利用しています。
12BH7Aという真空管が石川町駅そばのシンコー電機で売っていたので買ってみました。ネットで使い方を調べていると低電圧でも動作させている人が結構いることがわかりました。真空管イコール高電圧と思っていましたがそうでもないようです。せっかくDC-DC変換を発振器に付けたのですが低電圧でも動作するならその方が楽で良いです。アンプを作るわけではないので増幅率や歪はある程度無視します。
7V位でもAND回路であれば動くことがわかりました。
PCのLINE入力にはオペアンプを経由します。変な電圧がパソコンにかかっては大変です。
ヒーター電圧12Vのところを7Vしかかけていないので点灯していませんが触ると熱くなっています。
ステレオ入力の左に発振器の出力、右にAND回路の出力をつないでパソコンのAudacityで確認します。
上が入力、下が出力です。AND回路には同じクロック信号を二つの入力に入れていますので、発振器側と同じくAND回路の出力につないだLEDが明滅します。
ヒーターが熱くなるまで出力が出ないことが良くわかる絵になりました。
ヒーターが暖まるにつれて出力が上がってきます。
約2kHzのクロック信号ですがAND回路を出た後波形が崩れています。原因はわかりません。
この時の回路図です。電圧が低いから波形が乱れたのでしょうか。
カソードから出力を取っていたのですがここで大問題に気づきました。プレートに電圧をかけなくてもグリッドに電圧がかかるとカソード側に電流が流れるのです。上の回路図でいえばGNDに近い入力に電圧をかけるだけでプレートの電圧に関係なくカソード側に電流が流れLEDが明滅してしまいます。
そもそもAND回路になっていませんでした。
であればプレート側の電流を使えば良いと後に思いつたので早速試しました。
ちゃんと二つの入力がONにならないと出力側のLEDが明滅しないことを確認できました。
GNDから遠い方のプレートに電流が流れるかどうかがAND回路として成立するかどうかの条件になります。二つのグリッドに印加されない限り電流が流れないのでAND回路とし成り立っています。
出力は抵抗を調整すれば変えられました。流れる電流が決まっているのでプレートにかける電圧とグリッドにかかる電圧とで上手く調整すればINとOUTを同じにできるでしょう。
前と同じようにヒーターが暖まるまで出力が上がりません。真空管が熱電子を制御する素子であることが良くわかります。
振幅が少し変わっていますが波形はかなり類似しています。目視では違いが分かりません。
21kHzまでクロックを上げても大丈夫です。この真空管は可聴範囲よりもずっと高い周波数でも動きます。パソコンのLINEなのでAudacityは正弦波を表示していますが実際は矩形波が出ているでしょう。
熱電子ではありますが電子の流れをこのように制御して論理回路を作ることができます。後は規模を大きくしていけば初歩的電子計算機を作れます。
松下電子高槻工場で真空管の製造が停止されたのが1979年だそうです。この真空管はカラーテレビにも使用されていたので最後の方に作られたのかもしれません。既に前年の1978年にはIntel8086が発売されています。もう少し真空管を調べてみたいのですが目的から大きく外れてしまうのでここまでで実験を終えます。
12BH7A Matsushita
昭和54年7月、松下電子、高槻工場で真空管製造が停止されました。国内最後の工場だったようです。
この真空管はカラーテレビにも使われていたので最後の生まれたMT管かもしれない。
ChatGPTにこれは何か聞いてみた。
User
12BH7Aは何ですか。
ChatGPT
12BH7Aは、真空管の一種で、デュアルトライオードと呼ばれる二つのトライオードを内蔵した小型の電子真空管です。この真空管は、高い増幅率、低い内部抵抗、高い信号対雑音比を持ち、オーディオアンプ、パワーアンプ、音声処理などの用途で広く使用されてきました。
12BH7Aは、最大のアノード電圧が300V、最大プレート消費電力が2.5Wであり、一般的に使用される真空管の中では中程度の出力を持っています。また、熱安定性が高く、温度変化によるパフォーマンスの変化が少ないため、オーディオアンプなどの高精度なアプリケーションに適しています。
12BH7Aは、真空管アンプの設計者やオーディオ愛好家によって高く評価されており、高品質な音質を提供することができます。ただし、真空管は大型かつ高価であり、操作中に高温になるため、現代の電子回路では半導体素子に置き換わっていることが一般的です。
真空管で電子の流れを制御してON、OFFを繰り返し論理演算ができるようになったのですが大きな問題がありました。真空管自体が大きく発熱を要するので、出来上がったコンピュータが巨大且つ大電力を必要としたのです。
あらゆる電子装置がそうだったのですが大きく電気をたくさん使うのであれば用途が限られてしまいます。そこで真空管の次に発明されたのがトランジスタという素子です。
トランジスタも端子が3本ありその内2本に電気を流すために残りの1本が助けるという真空管と同じ働きがあります。真空管は真空の中を熱電子が飛ぶのですがトランジスタは個体の中の電子の流れるを制御するする仕組みです。熱電子ではないのでヒーターで熱くしなくてもいいのです。
トランジスタはBからEに電気が流れるとCからEにも電気が流れます。その性質を利用してスイッチを作ります。スイッチができてしまえばAND回路やOR回路などの論理回路が作れるようになります。
1950年代後半から続々とトランジスタを使った計算機が開発されていきます。この頃はリレー式電気計算機、真空管式電子計算機とトランジスタ式電子計算機という世代が異なるテクノロジーが乱立した稀有な時代だったのでしょう。
真空管を電気を流すところの間に入れます。真空管には制御用の3本の端子があり、電気を流すところの間に入れるので電気が入るところと出るところで端子を二つ使います。
電源から真空管を通して電気が流れるのですが、余ったもうひとつの端子に電気を流すと、最初に繋いだところの電気が止まったりまた流れ出したりします。この動きをスイッチとして利用します。
余った端子に電気を入れると真空管がON、電気を入れるのを止めると真空管がOFFになりAND回路やOR回路などの論理回路を構成できます。
真空管を使うことで電気計算から電子計算に進化しました。真空管は電子の動きを制御するので電子計算と呼ばれるのです。スイッチのON、OFFに機械の動作が無くなりました。
スイッチのON、OFFを繰り返してAND回路やOR回路などを組み合わせた論理回路に仕事をさせるのですが、スイッチのON、OFFを人手でやるわけにはいきません。そこで人手で動かさないスイッチが必要となります。
最初に計算に使われたそのスイッチは継電器、今の言葉でいえばリレーと言います。上の写真がその実物のリレーです。
リレーの仕組みは簡単で中のコイルに電気を流すと芯が磁石になり、その磁石に吸い付いた鉄片がスイッチのように回路を繋いだり切ったりします。電信時代の技術で電気機械の一部です。1950年代後半にカシオがリレー式の計算機を商用化しています。この計算機は電気の流れを制御して計算を行うので電気計算機となります。
情報科学24 1982.10.8 発行
「生物を合目的的な存在とみなすならば、生物はひとつのシステムである」
「organismは有機体ととも訳されるが、この”機”とはからくりを意味する」
外部から入った光を電気信号に変換し情報処理される。この時輪郭が強調される。
静止しているもの、素早く動いているもの、全体をとらえた大まかなものの三つの系統がある。
「大脳の視覚中枢にある数億の細胞は、それぞれ超単純、単純、複雑、超複雑の反応性を持ち」
脳の視覚中枢だけではなく2次元として反応、3次元として反応、色の反応というように複数の野で特徴抽出を行なっている。
感覚器官でエネルギー変換を行いそれぞれの野で特徴を捉えて連合野で主観的に認識している。聴覚も同じように処理されている。
「興奮パターンの競合と協調による相互作用が並列情報処理の原型」
「入力繊維からからくるパルス頻度を表すアナログ量である」
フィードバックすることにより興奮が持続し、興奮パターンの形で表される情報間の相互抑制による競合作用と、興奮性結合による協調作用が組み合わさって複雑な情報処理が実現されている。
コグニトロン、ネオコグニトロンとは神経回路モデルで優秀な実験結果を残しているそうです。恐らく今でも進化していると思います。
感覚情報保存、短期記憶、長期記憶の説明が詳細にありますが、人工知能は人工なので記憶の保存期間を制限しなくてもよく、処理速度の長短の都合で分類した方がいいと思います。
遺伝の仕組みは個々生物の仕組みというよりも種全体の巨大なシステムと捉えることができる。