三菱マテリアル、自動車コネクタ端子用「PICめっき®」の新しい処理体制で、より高品質な製品を安定供給へ！,三菱マテリアル

三菱マテリアル、自動車コネクタ端子用「PICめっき®」の新しい処理体制で、より高品質な製品を安定供給へ！

三菱マテリアルは、2025年5月7日に、自動車コネクタ端子に使われる「PICめっき®」という技術の新しい処理体制を構築したことを発表しました。この新しい体制によって、自動車業界でますます求められる高品質な製品を、より安定的に供給できるようになります。

「PICめっき®」って何？

「PICめっき®」とは、三菱マテリアルが開発した、高性能なめっき技術のことです。特に自動車のコネクタ端子に使われることが多く、以下の点で優れています。

高い耐食性: 塩水などによる腐食に強く、長期間性能を維持できます。
優れた導電性: 電気の流れをスムーズにし、効率的な電力伝送を可能にします。
高い耐摩耗性: 摩擦による摩耗に強く、耐久性に優れています。
高い耐熱性: 高温環境下でも性能を維持できます。

これらの特徴から、「PICめっき®」は、自動車の信頼性を高める上で重要な役割を果たしています。

「後めっき」処理体制って何？なぜ重要？

今回の発表で重要なのは、「後めっき」処理体制を構築したという点です。「後めっき」とは、コネクタ端子を成形した後でめっきを施す方法のこと。これまでの「先めっき」という方法（先にめっきをしてから成形する方法）と比べて、以下のようなメリットがあります。

より複雑な形状の端子にも対応可能: 先めっきでは難しかった、複雑な形状の端子にもめっきを施せるようになります。これにより、自動車の小型化・軽量化に貢献できます。
より均一なめっき膜厚を実現: 端子の形状に関わらず、均一な厚さのめっき膜を形成できます。これにより、製品の性能を安定させることができます。
材料の選択肢が広がる: めっき処理後の成形による制約が少なくなるため、使用できる材料の選択肢が広がります。

つまり、「後めっき」処理体制を構築することで、三菱マテリアルは、より高品質で多様なニーズに対応できる製品を、より効率的に供給できる体制を整えたということです。

今回の発表の背景

近年、自動車業界では、電気自動車（EV）や自動運転技術の開発が進み、コネクタ端子に求められる性能もますます高度化・多様化しています。三菱マテリアルは、こうした市場のニーズに応えるため、「PICめっき®」技術のさらなる進化と、安定供給体制の強化に取り組んできました。今回の発表は、その取り組みの一環と言えます。

今後の展望

三菱マテリアルは、今後も「PICめっき®」技術の開発を進め、自動車業界の発展に貢献していくとしています。特に、EVや自動運転技術の進化に伴い、コネクタ端子の重要性はますます高まることが予想されます。三菱マテリアルの「PICめっき®」技術は、そうした未来の自動車を支える上で、ますます重要な役割を果たすことになるでしょう。

まとめ

三菱マテリアルが構築した「PICめっき®」の「後めっき」処理体制は、自動車業界におけるコネクタ端子の高性能化・多様化のニーズに応えるための重要な取り組みです。この新しい体制によって、より高品質な製品が安定的に供給されるようになり、自動車の安全性や信頼性の向上に貢献することが期待されます。

自動車コネクタ端子用PICめっき®の「後めっき」処理体制を構築