戦後79年、神奈川県がシベリア抑留で亡くなった方々の遺骨を家族へ
太平洋戦争が終わってから79年。神奈川県は、遠い異国の地で亡くなった方々の遺骨を、長い年月を経てご家族のもとへお返しする、とても大切な儀式を行います。
2025年3月19日、神奈川県庁で「旧ソ連抑留中死亡者遺骨伝達」という式典が行われます。これは、第二次世界大戦後、旧ソ連（今のロシアなど）に抑留され、厳しい環境の中で亡くなられた神奈川県出身の方々の遺骨をご家族に手渡すものです。
シベリア抑留は、終戦後も多くの日本人が異国の地で苦しみ、亡くなった悲しい歴史です。食糧不足や厳しい労働、過酷な環境などが原因で、多くの人が故郷に帰ることなく亡くなりました。
今回、ご家族のもとに戻る遺骨は、長い間、ロシアに残されたままでした。しかし、近年、日露両政府の協力によって、遺骨の発掘や身元の特定が進められています。そして、ようやく神奈川県出身の方の遺骨が確認され、ご家族のもとへ帰ることになったのです。
神奈川県は、この遺骨伝達を通して、戦争の悲惨さを改めて心に刻み、平和の大切さを次世代に伝えていくことを願っています。
ご家族にとっては、79年という長い年月を経て、ようやく故人の遺骨と対面できる、複雑な思いがこみ上げる瞬間となるでしょう。神奈川県は、ご家族の心情に寄り添い、静かに、そして丁寧に遺骨伝達を行うとしています。
このニュースは、私たちに戦争の傷跡がいまだ癒えていないこと、そして平和な社会を築き、維持していくことの大切さを改めて教えてくれます。
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