ブルーカーボンを活用した地球温暖化防止の可能性を探る検討会開催
国土交通省は2025年2月18日、地球温暖化防止に役立つと期待される「ブルーカーボン」の役割に関する検討会を開催しました。
ブルーカーボンとは
ブルーカーボンとは、海洋や沿岸域の生態系（海草藻場、マングローブ、塩性湿地など）が吸収・貯蔵する二酸化炭素のことを指します。これらの生態系は、光合成によって大気中の二酸化炭素を取り込み、それをバイオマス（生物体）に蓄えます。バイオマスが分解されると二酸化炭素が放出されますが、一部は地中に炭素として固定され、何千年も貯蔵されます。
検討会の目的
この検討会は、ブルーカーボン生態系の活用を通じて、地球温暖化防止への貢献と沿岸域の保全・再生を図るためのものです。具体的には、ブルーカーボンを生態系ベースの防災・減災対策に取り入れる方法や、ブルーカーボンの排出削減量評価の手法を検討します。
期待される効果
ブルーカーボンを活用することで、次のような効果が期待されます。
- 温室効果ガス排出量の削減
- 沿岸域の保全・再生
- 生物多様性の保護
- 水質の改善
- 漁業資源の確保
関連情報
ブルーカーボンを活用した取り組みは、世界中で行われています。例えば、インドの西海岸ではマングローブの植林によって、年間最大120万トンの二酸化炭素が吸収されていると推定されています。また、アメリカの一部の州では、海草藻場を保護することでブルーカーボンの貯蔵量を増やす試みが進められています。
今後の展開
検討会では、ブルーカーボン生態系の活用に向けた具体的な方策を検討し、2025年度末までに報告書をまとめる予定です。国土交通省は、この検討会を契機に、ブルーカーボンを活用した地球温暖化防止対策を推進します。
令和６年度「地球温暖化防止に貢献するブルーカーボンの役割に関する検討会」の開催〜ブルーカーボン生態系の活用に向けて〜
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