日本初の木製衛星「つばめ」が国際宇宙ステーションから放出
日本航空宇宙開発機構（JAXA）は、2025年1月7日19:09（日本時間）、国際宇宙ステーション（ISS）から日本初の木製衛星「つばめ」を放出しました。
「つばめ」とは
「つばめ」は、立方体衛星CubeSat規格の衛星で、その名の通り、ヒノキ材を使用した木製キューブで構成されています。木製衛星は、宇宙空間での木材の耐久性や性能をテストすることを目的としています。ヒノキは日本古来から建築や工芸品に使用されている、耐朽性と耐水性に優れた木材です。
ミッションの目的
「つばめ」のミッションは、宇宙空間での木材の挙動を観察し、将来の宇宙開発での木材の利用可能性を検討することです。具体的には、真空、放射線、紫外線などの宇宙環境が木材に与える影響を調査します。
放出までの道のり
「つばめ」は、民間企業のスペースファクトリー社が製造しました。JAXAは2023年10月に「つばめ」をISSに打ち上げ、宇宙飛行士の若田光一宇宙飛行士がISSに搭載しました。
放出後の展開
「つばめ」はISSから放出されると、地球周回軌道を周回し、約2週間のミッションを実施します。衛星には、温度や湿度、加速度を測定するセンサーが搭載されており、それらのデータを収集し、地上局に送信します。ミッション終了後、「つばめ」は大気圏に再突入し、燃焼します。
木材活用への期待
JAXAは、「つばめ」のミッションが木材の宇宙利用の可能性を探る上で重要な一歩になると期待しています。将来的には、宇宙ステーションや宇宙探査機で木材を利用することで、居住空間の改善や、資源の節約、さらには木材を原料とした建材の開発などにつなげることが期待されています。
JAXA’s First Wooden Satellite Deploys from Space Station
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