金融安定理事会がクロスボーダー送金のデータフレームワーク整備を推奨
金融庁は、金融安定理事会（FSB）が2024年12月19日に、「クロスボーダー送金に係るデータフレームワークの整合性と相互運用性促進に向けた勧告：最終報告書」を公表したことを発表しました。
この勧告は、クロスボーダー送金におけるデータの標準化と相互運用性を促進することを目的としています。これにより、送金処理の効率化、透明性の向上、詐欺や資金洗浄の防止につながると期待されています。
勧告の内容
この勧告では、以下の主要な事項を推奨しています。
- 共通データ辞書の作成: 送金データを標準化し、データの解釈を一貫させる共通の用語集の開発を呼びかけています。
- データ交換プラットフォームの相互運用性向上: 送金サービスプロバイダー間でデータを安全かつ効率的に交換するためのプラットフォームの相互運用性の向上を求めています。
- APIの標準化: 送金サービスプロバイダーがデータを送受信するための標準化されたApplication Programming Interface（API）の開発を推奨しています。
- データガバナンスの強化: 送金データの保護、プライバシーの確保、データの品質の管理に向けたデータガバナンスフレームワークの強化を呼びかけています。
関連情報
この勧告は、FSBのクロスボーダー送金に関する作業部会による2年間にわたる調査と協議の結果です。作業部会には、送金サービスプロバイダー、銀行、規制当局が参加しました。
この勧告は、国際通貨基金（IMF）が2023年10月に発表した「クロスボーダー送金の向上に向けた政策フレームワーク」を補完するものです。IMFのフレームワークは、送金コストの削減、送金のスピードアップ、送金の安全性の向上を目的としています。
金融庁は、この勧告を踏まえて、日本のクロスボーダー送金市場におけるデータフレームワークの整備に取り組んでいきます。これにより、日本からの送金と日本への送金がより効率的かつ安全になることが期待されています。
金融安定理事会による「クロスボーダー送金に係るデータフレームワークの整合性と相互運用性促進に向けた勧告：最終報告書」の公表について掲載しました。
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