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東京大学、M87のジェットから強力なガンマ線フレアを検出

東京大学がM87ジェットからの強力なガンマ線フレアを検出

【2024年12月13日発表】

東京大学宇宙線研究所の研究チームは、超巨大ブラックホールM87の周囲から放出されるジェットから、史上最も強力なガンマ線フレアを検出しました。

M87とガンマ線フレア

M87は、おとめ座銀河団の中心にある超巨大楕円銀河です。その中心には、質量が太陽の約65億倍の超巨大ブラックホールがあります。

ブラックホールの周囲には、高速のジェットが形成されています。これらのジェットは、超高温の粒子を宇宙空間に放出し、電磁波として観測できます。特に、ガンマ線は最もエネルギーの高い電磁波の一つです。

発見の経緯

研究チームは、2024年12月13日午前8時30分に、ガンマ線天文衛星「フェルミ」がM87の方向から強いガンマ線フレアを検出しました。このフレアは、過去に観測されたM87のガンマ線フレアよりも10倍以上強力でした。

ガンマ線フレアの性質

フレアは、約10分間継続し、ピーク時には1秒間に10億個以上のガンマ線を放出していました。ガンマ線のエネルギーは、最大で1000億電子ボルトに達していました。

研究チームは、このフレアがジェット内部で発生した粒子加速によって引き起こされたと考えています。ジェットの中の衝撃波や乱流によって、粒子が加速され、ガンマ線が放出されたと考えられます。

関連情報

この発見は、超巨大ブラックホールジェットの性質を理解する上で重要な意味を持ちます。ガンマ線フレアは、ジェット内の粒子がどのように加速されているか、ジェットの構造がどのように変化しているかを知る手がかりを提供します。

また、この発見は、宇宙で最も極端な環境の一つである、ブラックホールジェットの謎を解き明かすのに役立ちます。


M87のジェットから強力なガンマ線フレアを検出

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