キリン、新型コロナとインフルエンザの感染予防に新たな希望
2024年11月18日、キリンホールディングスは、細菌乳酸菌「L.ラクティス プラズマ」の経鼻接種が、新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスの感染防御に効果的であることを確認したと発表しました。
調査結果
キリンの研究チームは、ヒト由来の新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスを用いた実験を実施しました。L.ラクティス プラズマを鼻腔内に接種したマウスは、接種しないマウスに比べて、ウイルスによる肺の炎症が有意に軽減されました。さらに、ウイルスの複製も抑制され、ウイルス量が減少することが確認されました。
作用機序
L.ラクティス プラズマは、鼻腔の粘膜に存在する免疫細胞を活性化すると考えられています。この免疫細胞は、ウイルスを認識して攻撃する抗体を産生します。また、L.ラクティス プラズマは、ウイルスが細胞に侵入するのを阻害する物質も産生します。
今後の展望
キリンは、L.ラクティス プラズマを使用した経鼻ワクチンなどの感染予防ワクチンの開発を目指していくとしています。このワクチンは、感染を防ぐだけでなく、重症化を防ぐ効果も期待されています。
関連情報
- 経鼻接種:鼻腔に直接薬物を投与する方法で、鼻腔粘膜の免疫応答を誘発できます。
- 乳酸菌:人間の腸内や食品に広く分布する菌で、免疫機能の強化や感染予防効果が知られています。
- 新型コロナウイルス:2019年末から世界的に流行している呼吸器ウイルスで、重篤な肺炎を引き起こすことがあります。
- インフルエンザウイルス:季節ごとに流行する呼吸器ウイルスで、発熱、咳、倦怠感などの症状を引き起こします。
まとめ
キリンホールディングスの研究は、L.ラクティス プラズマが新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスの感染予防に有効である可能性を示しています。この発見は、感染症予防における新たなアプローチにつながるかもしれません。
「乳酸菌L.ラクティス プラズマ」の経鼻接種によって新型コロナウイルスおよびインフルエンザウイルスへの感染防御効果を確認
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