川崎重工、国内初の「水素30％混焼大型ガスエンジン」運用開始
2024年11月15日、川崎重工業株式会社は、日本で初めて水素30％を燃料に混焼できる大型ガスエンジン（出力5,600kW）の運用を開始したと発表しました。
背景
近年、カーボンニュートラル社会の実現に向け、火力発電所における二酸化炭素（CO2）排出量の削減が急務となっています。水素を燃料とするガスエンジンは、CO2排出量を抑えながら発電を行うことができることから、注目を集めています。
特徴
運用を開始した「水素30％混焼大型ガスエンジン」は、以下の特徴を持っています。
- 高い混焼率：国内で初めて水素を30％という高割合で燃料に混焼することに成功しました。
- 高効率：水素の燃焼特性を活かすことで、従来のガスエンジンと比べて発電効率が向上しています。
- 低CO2排出量：水素を燃料として燃焼させるため、CO2排出量が従来のガスエンジンと比べて大幅に低減します。
活用用途
この水素30％混焼大型ガスエンジンは、以下の用途に活用される予定です。
- 火力発電所：水素混焼により、火力発電所のCO2排出量を削減します。
- コージェネレーションシステム：発電と熱供給を同時に行うコージェネレーションシステムにおいて、発電効率向上とCO2排出量削減に貢献します。
- 水素製造プラント：水素の製造過程で発生する排ガスを燃料として利用し、水素製造のプロセスを低炭素化します。
今後の展望
川崎重工では、今後さらなる水素混焼率の向上を目指し、研究開発を継続していく予定です。また、国内外の企業や自治体と連携し、水素利用社会の実現に向けて取り組んでいくとしています。
この国内初の水素30％混焼大型ガスエンジンの運用開始は、カーボンニュートラル社会の実現に向けた重要な一歩となります。川崎重工の技術力が、日本のエネルギー産業の変革に大きく貢献することが期待されています。
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