東京大学、高病原性鳥インフルエンザに対するLNP-mRNAワクチンの有効性を示す
2024年11月1日、東京大学は、「高病原性鳥インフルエンザH5HAのLNP-mRNAワクチンは牛由来H5N1ウイルスに対して防御効果を示す」と題した研究成果を発表しました。
高病原性鳥インフルエンザ
鳥インフルエンザは、鳥類に感染するウイルス感染症です。その中で、H5亜型やH7亜型などの高病原性鳥インフルエンザウイルスは、鳥類に重篤な病気を引き起こし、高い死亡率を引き起こします。
LNP-mRNAワクチン
mRNAワクチンは、ウイルスの遺伝物質であるメッセンジャーRNA（mRNA）を導入することで、免疫系にウイルスに対する抗体を作らせる新しいタイプのワクチンです。LNP（脂質ナノ粒子）は、mRNAを細胞内に送り込むために使用される脂質製の粒子です。
研究成果
東京大学の研究チームは、H5HA亜型のLNP-mRNAワクチンを開発し、牛由来のH5N1高病原性鳥インフルエンザウイルスに対するその有効性を評価しました。このワクチンには、ウイルス表面タンパク質であるヘマグルチニン（HA）のmRNAが含まれています。
研究の結果、このワクチンは、牛由来のH5N1ウイルスに対する防御効果があることが示されました。ワクチン接種されたマウスは、ウイルスへの曝露後も重篤な症状を発症することなく、生存率も高くなりました。
意義
この研究成果は、LNP-mRNAワクチンが、高病原性鳥インフルエンザの発生を制御するための有望な予防法となり得ることを示唆しています。LNP-mRNAワクチンは、従来のワクチンよりも迅速に開発・製造することができ、ウイルスが変異した場合でも容易に更新できます。
関連情報
- 東京大学プレスリリース： www.u-tokyo.ac.jp/ja/utokyo-research/research-news/2024-11-01-1930.html
- LNP-mRNAワクチンについて： www.nih.gov/about-nih/what-we-do/nih-office-director/news-events/what-are-lipid-nanoparticle-lnp-mrna-vaccines
- 高病原性鳥インフルエンザについて： www.cdc.gov/flu/avianflu/avian-flu-facts.htm
高病原性鳥インフルエンザH5HAのLNP-mRNAワクチンは牛由来H5N1 ウイルスに対して防御効果を示す
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