神戸大学が「リツキサン®」の難治性ネフローゼ症候群への薬事承認取得を発表
2024年10月23日、神戸大学は、医師主導治験の結果に基づき、「リツキサン®」（一般名：リツキシマブ）が難治性のステロイド抵抗性ネフローゼ症候群に対する薬事承認を取得したと発表しました。
ネフローゼ症候群とは
ネフローゼ症候群は、腎臓の糸球体と呼ばれるろ過装置に異常が生じて、尿に大量のタンパク質が漏れ出す病気です。このタンパク質の漏れにより、体内に水分がたまり、むくみや低タンパク血症などの症状が現れます。
ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群
ネフローゼ症候群の多くは、ステロイド薬によって症状が改善されますが、一部の患者ではステロイドに反応せず、難治性ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群になります。
リツキサン®
リツキサン®は、B細胞と呼ばれる免疫細胞を標的にする抗体医薬品です。B細胞は、ネフローゼ症候群の原因となる抗体を産生しているため、リツキサン®によってこれらの細胞が抑制されると、タンパク質の漏れが減少する可能性があります。
医師主導治験の結果
神戸大学が行った医師主導治験では、難治性ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群の患者にリツキサン®が投与されました。その結果、約半数の患者でタンパク質尿が有意に減少することが確認されました。また、投与開始から約2週間で効果が出始め、長期的に安全に使用できることが示されました。
今後の期待
リツキサン®の薬事承認により、難治性ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群の新たな治療選択肢が誕生します。この治療法によって、患者さんの症状を改善し、腎臓機能の低下を防ぐことが期待されています。
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医師主導治験により、「リツキサン®」が難治性のステロイド抵抗性ネフローゼ症候群に対する薬事承認を取得
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