ダボスでグテレス氏、気候変動誓約の後退を非難
公開日: 2025年1月22日
世界経済フォーラム（WEF）の年次総会がスイスのダボスで開催される中、国連のアントニオ・グテレス事務総長は、各国が気候変動対策の誓約を後退させていることに対して強い懸念を表明しました。
グテレス氏は演説の中で、「一部の国が、化石燃料への依存を増やす方向に進んでいることに深刻な憂慮を抱いています」と述べました。同氏は、このままでは「気候変動がもたらす甚大な影響に対して、私たちが適応し、耐えられる力が損なわれます」と警告しました。
世界気象機関（WMO）によると、過去8年間は記録上最も気温が高い年でした。気候変動の影響はすでに世界中で感じられており、極端な気象現象、海面上昇、海洋酸性化などの問題が発生しています。
グテレス氏は、この危機に対処するためには、各国が「より野心的な排出削減目標を設定し、行動に移すべき」と強調しました。同氏はまた、気候変動への適応と回復力を強化するための投資を呼びかけました。
WEF総会には世界のリーダー、企業幹部、専門家が集まり、気候変動などの重要な課題について議論しています。同会議ではまた、低炭素経済への移行、再生可能エネルギーの促進、持続可能なインフラの投資について、ビジネス界と政府が協力することが呼びかけられました。
関連情報:
- 国連気候変動枠組条約（UNFCCC）がCOP27で合意した、1.5度目標を達成するための排出量削減目標
- 国際エネルギー機関（IEA）の「ネットゼロ・エミッションへの道筋」レポート
- 世界経済フォーラムの「持続可能なインフラへの道筋」イニシアチブ
At Davos, Guterres slams backsliding on climate commitments
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