ペルー大統領が議会を解散、2月23日に総選挙実施へ
2025年1月7日（日本時間）
ペルーのディナ・ボルアルテ大統領は現地時間2025年1月6日、大統領に不信任を可決し罷免を求めた連邦議会を解散すると発表しました。解散は同日深夜に発効し、2月23日に総選挙が実施される予定です。
背景
この動きは、ボルアルテ大統領と議会の間の長期にわたる対立が背景にあります。2021年に左派のペドロ・カスティジョ氏が大統領に就任して以来、ボルアルテ氏は同氏と緊密に連携し、議会との対立は激化していました。
議会はボルアルテ大統領の政策や新型コロナウイルス感染症（COVID-19）のパンデミックへの対応に反対し、大統領の罷免を求めていました。ボルアルテ大統領は、議会が自身に責任を負わせるために政治的対立を利用していると非難していました。
解散の決定
議会は2025年1月6日、ボルアルテ大統領の罷免を求める不信任案を73対33で可決しました。ボルアルテ大統領はこれに対抗し、憲法の条項に基づいて議会を解散する大統領令に署名しました。
憲法では、議会が大統領に不信任を可決した場合、大統領は議会を解散する権限があると定められています。しかし、この条項は過去に一度も使用されたことがなく、今回の解散はペルーの政治情勢に重大な影響を与える可能性があります。
総選挙
解散により、2025年2月23日に総選挙が実施されることになりました。ボルアルテ大統領は大統領職を維持できませんが、総選挙に出馬する可能性があると考えられています。
選挙の行方は不透明ですが、ボルアルテ大統領を支持する左派同盟と、彼女を反対する右派同盟が主な争点になると予想されています。
国際社会の反応
ペルーの議会解散は国際社会から懸念を持って受け止められています。米国国務省は「民主主義の重要な柱を弱体化させる」と述べて、この決定を批判しました。欧州連合（EU）も、「法の支配とペルーの民主的制度」を尊重するよう求める声明を発表しています。
今後の見通し
ペルーの議会解散は、同国の政治情勢に重大な影響を与える可能性があります。今後数週間で情勢がどのように展開するかは不透明ですが、選挙が平和的に行われ、民意が尊重されることが期待されています。
大統領が連邦議会を解散、2月23日に総選挙
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