英国、薬物乱用法を改正し医療用大麻の処方を許可
2024年12月19日、イギリス政府は『薬物乱用法1971年（改正）第2号命令2024』を公開し、医療用大麻の処方を許可する改正法を施行しました。
この改正により、以下が可能になります。
- 医師は特定の医療条件に対する治療として医療用大麻を処方できる。
- 医療用大麻は、承認された施設で栽培、製造、供給できる。
- 医療用大麻は、承認された医療従事者からの処方箋があれば、患者が合法的に所持、使用できる。
対象となる医療条件
改正法は、医療用大麻が特定の医療条件の治療にのみ処方されることを認めています。これらには以下が含まれます。
- 多発性硬化症の筋痙縮
- 化学療法による悪心・嘔吐
- エイズ関連の消耗症候群
医療従事者の役割
医療用大麻を処方できるのは、承認された医療従事者のみです。これらには以下が含まれます。
- 医師
- 認定処方看護師
- 歯科医師
処方者は、患者が医療用大麻の治療に適格であると判断し、患者の状態と処方箋を監視する責任を負います。
栽培と供給
医療用大麻は、政府の承認を受けた施設で栽培されます。これらの施設は、厳格な規制と品質基準に従う必要があります。
承認された供給業者は、医療従事者の処方箋に基づき、医療用大麻を患者に供給します。供給業者は、安全で高品質の製品を確保するために責任を負います。
罰則
医療用大麻の処方、栽培、供給、所持、使用に対する罰則は、改正法によって変更されました。承認済み施設外での大麻の栽培、販売、所持は依然として違法です。
背景
英国では長年、医療用大麻の合法化を求める声が高まっています。 2018年、政府は医療用大麻の処方を検討する特別委員会を設置しました。
委員会は、医療用大麻が特定の医療条件の治療に有効であるという証拠があると結論付け、処方の追加を推奨しました。政府は委員会の推奨事項を受け入れ、改正法を制定しました。
この改正法は、医療用大麻の処方にアクセスする患者の増加が見込まれ、痛みやその他の症状の管理に新たな選択肢を提供すると考えられています。
The Misuse of Drugs Act 1971 (Amendment) (No. 2) Order 2024
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