神戸大学、カーブジェンと共同で「細菌感染症菌種推定支援AIソフトウェア」を開発
発表日: 2024年12月16日 01:00
概要
神戸大学と医療機器メーカーのカーブジェンは、「細菌感染症菌種推定支援AIソフトウェア『BiTTE®-Urine(ビッテ・ユーリン)』」を共同開発しました。このソフトウェアは、尿路感染症の迅速かつ高精度の診断を支援し、適正な抗菌薬の使用を促進することを目的としています。
BiTTE®-Urineの特徴
- 尿サンプルからの迅速な菌種推定: 尿サンプルから抽出したDNAを分析し、数時間で細菌の種類を推定します。
- 95%以上の精度: 臨床試験では、一般的な尿路感染症を引き起こす細菌を95%以上の精度で識別しました。
- 抗菌薬感受性予測: 細菌の種類に加えて、抗菌薬に対する感受性も予測します。これにより、最適な抗菌薬を選択して、不要な抗菌薬の使用を減らすことができます。
尿路感染症の課題
尿路感染症は、細菌が膀胱、尿管、腎臓などの尿路器官に侵入することで発生します。一般的な症状としては、排尿時の痛み、頻尿、尿意切迫などがあります。尿路感染症は抗菌薬で治療されますが、細菌の種類を特定せずに抗菌薬を使用すると、耐性菌の出現や副作用のリスクが高まります。
期待される効果
BiTTE®-Urineを使用することで、以下の効果が期待できます。
- 尿路感染症のより迅速かつ正確な診断
- 適切な抗菌薬の選択による治療の最適化
- 耐性菌の出現の抑制
- 医療費の削減
- 患者さんの負担軽減
販売時期
BiTTE®-Urineは、2025年上半期に医療機関向けに販売予定です。
今後の展開
神戸大学とカーブジェンは、BiTTE®-Urineのさらなる開発と用途の拡大を計画しています。他の感染症への適用や、臨床現場での使い勝手の向上などが期待されています。
この画期的なAIソフトウェアの開発は、尿路感染症の診断と治療に革命を起こすことが期待され、医療の質と効率の向上に大きく貢献すると見込まれています。
「細菌感染症菌種推定支援AIソフトウェアBiTTE®-Urine」をカーブジェンと開発 –迅速かつ高精度な診断を支援し、適正な抗菌薬の使用を促進–
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