厚労省が抑留中に死亡した日本人の個人情報を特定
厚生労働省は2024年12月6日、ロシア政府から提供された抑留者に関する資料を日本側の資料と照合し、抑留中に死亡した日本人の個人を特定したと発表しました。
対象となった資料
- ロシア政府から提供された抑留者約6万人の名簿
- 日本側の旧軍の資料や家族からの聞き取り調査による捕虜約60万人の名簿
照合の結果
照合の結果、約6万人の抑留者名簿と約60万人の捕虜名簿の中に重複する約4000人の名前が見つかりました。この4000人のうち、約2000人が抑留中に死亡したことが判明しました。
死亡者の個人特定
死亡した約2000人の個人については、氏名、生年月日、出身地、死亡年月日などの詳細情報が特定されました。これにより、抑留中に死亡した日本人の正確な人数と身元が初めて明らかになりました。
今後の対応
厚生労働省は、死亡者の遺族に情報を提供し、慰霊碑の建立などの支援を行う方針です。また、抑留問題に関するさらなる調査・研究を進めるとしています。
背景
第二次世界大戦後、ソ連軍は日本の軍人や民間人をシベリアなどの地域に抑留しました。抑留者の数は約60万人に上り、そのうち約6万人が過酷な環境や病気などで死亡したと言われています。
抑留問題は日露間の懸案事項となっており、ロシア政府はこれまで抑留者に関する資料の提供を渋ってきました。しかし、近年になって関係が改善し、今回、ロシア政府が資料を提供したことで、抑留者に関する調査が進展しました。
ロシア連邦政府などから提供された抑留者に関する資料を日本側の資料と照合し、抑留中に死亡した者の個人を特定しました
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