金融庁がバーゼルの新たな資本バッファー設定方針を発表
金融庁は2024年12月5日午前8時、バーゼル銀行監督委員会(BCBS)の「ポジティブ・ニュートラルなカウンターシクリカル資本バッファー比率の設定に関する多様な実務」の公表を発表しました。
カウンターシクリカル資本バッファーとは?
カウンターシクリカル資本バッファー(CCyB)は、金融機関が経済サイクルの変動期に十分な資本を保有し、金融システムの安定性を保つことを目的とした追加の資本要件です。
ポジティブ・ニュートラルなCCyB比率
BCBSは、経済サイクルの正常な状況下でのCCyB比率を「ポジティブ・ニュートラル」と定義しています。この比率は、金融機関が比較的安定した経済環境下で保有すべき追加資本の水準を表します。
多様な実務
BCBSの発表では、各国当局によるポジティブ・ニュートラルなCCyB比率の設定方法の多様性が認められています。これには、以下の要因を考慮したアプローチが含まれます。
- 金融システムの構造と脆弱性
- 経済成長率とインフレ率の見通し
- 市場参加者による信用リスクテイク
金融庁の対応
金融庁は、BCBSの発表を踏まえて、日本の金融システムの状況を考慮しつつ、ポジティブ・ニュートラルなCCyB比率を検討していく方針です。
関連情報
- バーゼル銀行監督委員会のプレスリリース(英語):https://www.bis.org/press/p221205.htm
- 金融庁の発表:https://www.fsa.go.jp/news/24/ginkou/20221205.html
結論
バーゼル委員会の発表は、金融システムの安定性を保つために各国当局の協調が必要であることを示しています。金融庁は、BCBSのガイダンスを考慮して、日本の金融システムに適したポジティブ・ニュートラルなCCyB比率を設定していく予定です。
バーゼル銀行監督委員会による「ポジティブ・ニュートラルなカウンターシクリカル資本バッファー比率の設定に関する多様な実務」の公表について掲載しました。
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