「バブルスター」で知られる原ヘルス工業が特別清算へ
東京商工リサーチによると、健康器具メーカーの原ヘルス工業（株）（以下、原ヘルス工業）が2024年11月28日（金）に東京地方裁判所から特別清算開始の決定を受けました。負債総額は約104億円と見込まれています。
「バブルスター」で一躍有名に
原ヘルス工業は1980年に創業。バブル景気期には、全身を包み込み心地よいマッサージを体感できる「バブルスター」が爆発的なヒットを記録し、一躍有名になりました。その後も、家庭用フィットネス機器や健康器具などを製造販売し、業界をリードする企業として成長を続けました。
しかし、近年は業績が低迷。新型コロナウイルス感染症の影響により健康器具の需要が減少し、海外事業の拡大も期待通りに進捗しませんでした。こうした中、資金繰りが悪化し、債権者からの支払督促を多数受けるなど経営危機に陥っていました。
事業譲渡交渉も失敗
特別清算決定に際して、原ヘルス工業は関係各所に事業譲渡の交渉を行っていましたが、最終的に合意に至りませんでした。これにより、約120人の従業員が解雇される見込みとなっています。
特別清算とは、債務超過が顕著な企業に対して裁判所が下す手続きで、会社の財産を現金化して債権者に公平に配当します。原ヘルス工業の場合は、現金現物出資や未収金などの財産が売却され、債権者の弁済に充てられる予定です。
「バブルスター」で輝かしい時代を築いた原ヘルス工業の破綻は、バブル崩壊後の日本の製造業の厳しい競争環境を物語っています。
「バブルスター」で話題だった原ヘルス工業（株）（東京）が特別清算
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