無隔膜構造の画期的な固体電池技術を発表
2024年11月27日、日本貿易振興機構は、中国のバッテリーメーカーである太藍新能源（タラニウム）と自動車大手である長安汽車が、新たな「無隔膜構造」の固体電池技術を発表したと報じました。
無隔膜構造
この革新的な技術では、従来の固体電池に使用されるセパレーター（隔膜）が排除されています。セパレーターは、正極と負極を物理的に分離し、ショートを防ぎますが、同時に電池のイオン輸送効率を低下させる要因でもあります。
無隔膜構造では、正極と負極を直接接触させることで、イオンの移動が大幅に促進され、充電速度とエネルギー密度の向上につながります。また、セパレーターが不要になることで、電池のサイズとコストを低減できます。
実用化への期待
太藍新能源と長安汽車は、この無隔膜構造の固体電池技術が、次世代の電気自動車（EV）向けに大きな可能性を秘めていると考えています。高エネルギー密度と高速充電により、EVの航続距離を延長し、充電時間を短縮できます。
また、無隔膜構造により、従来の固体電池よりも低コストで生産できるようになり、EVの普及を促進することが期待されています。
関連情報
- 太藍新能源は、2014年に設立された中国のバッテリーメーカーで、固体電池の開発を専門としています。
- 長安汽車は、1899年に設立された中国最大の自動車メーカーの1つで、長年のEV開発の実績があります。
- この無隔膜構造の固体電池技術は、まだ開発段階にあり、実用化にはさらなる研究とテストが必要です。
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