住友化学がカプロラクタム製造技術をハイケムに譲渡
住友化学は2024年11月26日、子会社の住友化学ハイケム（兵庫県尼崎市）が、ナイロン6樹脂の原料であるカプロラクタムの製造技術を韓国のハイケム（Hykem）社に譲渡すると発表しました。
譲渡の背景
住友化学は、国内工場で製造するカプロラクタムの総生産能力を年間約25万トンとしており、そのうち約15万トンを住友化学ハイケムが生産しています。
一方、ハイケム社は、韓国で年間約10万トンのカプロラクタムを生産しており、今後も生産能力の拡大を目指しています。住友化学ハイケムは、2009年からハイケム社にカプロラクタムの販売を行っており、良好な関係を築いてきました。
譲渡の内容
今回の譲渡では、住友化学ハイケムが保有するカプロラクタムの製造技術一式がハイケム社に譲渡されます。譲渡額は非公表です。
譲渡完了後、ハイケム社は、韓国蔚山（ウルサン）市にあるカプロラクタム製造工場で、住友化学ハイケムの技術を使用してカプロラクタムの生産を開始する予定です。
影響
今回の譲渡により、住友化学ハイケムはカプロラクタムの生産を終了し、ハイケム社は生産能力を大幅に拡大することになります。
また、住友化学は、ハイケム社に生産されたカプロラクタムの販売代理店となり、両社は引き続き協力関係を強化していきます。
カプロラクタム市場
カプロラクタムは、ナイロン6樹脂の原料として使用される重要な化成品です。ナイロン6樹脂は、自動車部品、繊維、電気・電子機器などの幅広い用途に使用されています。
カプロラクタム市場は、世界的に拡大が続いており、今後数年間も堅調な成長が予想されています。今回の譲渡により、住友化学とハイケム社は、この成長市場における競争力を強化することになります。
住友化学からハイケムへのカプロラクタム製造技術の譲渡について
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