「冬眠状態」のバクテリアを調べる新しい技術の開発
2024年11月15日、国立研究開発法人物質・材料研究機構（NIMS）は、増殖しない「冬眠状態」にあるバクテリアを調べる新しい技術を開発したと発表しました。
冬眠状態のバクテリアと感染症
多くのバクテリアは、栄養が不足したりストレスにさらされると「冬眠状態」に入ります。この状態ではバクテリアは増殖せず、代謝活動を極端に抑えますが、環境が改善されると再び増殖し始めます。
冬眠状態のバクテリアは、通常の抗生物質による治療に抵抗することが知られています。そのため、難治性感染症を引き起こすことがあり、医療現場では大きな課題となっています。
新しい技術による冬眠状態バクテリアの観察
NIMSが開発した新しい技術は、低エネルギー状態のバクテリアを特殊な蛍光顕微鏡で観察できるようにするものです。この技術により、これまで観察できなかった冬眠状態のバクテリアを詳細に調べるが可能になりました。
難治性感染症の治療法開発へ
この技術により、冬眠状態のバクテリアの増殖メカニズムや抗生物質に対する抵抗性を明らかにすることが期待されています。これにより、難治性感染症に対する新しい治療法の開発につながることが期待されています。
関連情報
[プレスリリース] "増殖しない「冬眠状態」のバクテリアを調べる新しい技術" ~低エネルギー状態の病原細菌を理解し、難治性感染症の新しい治療法の開発へ~
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