英国がチャゴス諸島をモーリシャスに返還
2024年10月3日
国連は、英国がアフリカ最後の植民地であるチャゴス諸島をモーリシャス共和国に返還する意向を発表した。
背景
チャゴス諸島はインド洋にある群島で、モーリシャスの東約2,000キロに位置しています。1965年、英国はモーリシャスからチャゴス諸島を分離し、米国の空軍基地を建設しました。この際に、島の住民は強制的に立ち退かされました。
モーリシャスは長年、チャゴス諸島の返還を求めてきましたが、英国はこれを拒否していました。しかし、2019年に国際司法裁判所は、英国のチャゴス諸島統治は不法であると判決しました。
返還の合意
国連の発表によると、英国とモーリシャスは、チャゴス諸島をモーリシャスに段階的に返還することで合意しました。
- 2025年：ディエゴガルシア島を除くすべての島がモーリシャスに返還され、軍事基地は閉鎖されます。
- 2036年：ディエゴガルシア島の返還時期が再検討されます。
返還後、チャゴス諸島はモーリシャスの海洋保護区となり、軍事利用は禁止されます。ただし、ディエゴガルシア島には米国の軍事基地が残り、米国と英国の軍事協力が継続されます。
住民の復帰
元島民とその子孫は、チャゴス諸島への帰還が許可されます。しかし、すべての島民が帰還できるわけではなく、返還後の土地利用計画は完全には決定されていません。
反応
モーリシャスのプラヴィンド・ジャグナート首相は、英国の決定を「歴史的な勝利」と歓迎しました。米国は英国の決定を尊重すると述べていますが、ディエゴガルシア島基地の重要性を強調しました。
この返還は、アフリカにおける植民地主義の終焉と、英国とモーリシャス間の関係改善の重要な節目と見られています。
Chagos Islands: UK’s last African colony returned to Mauritius
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