NASAが記録破りの3つ組星を発見
2024年10月2日午後2時、NASAは「TESS（トランジット系外惑星探索衛星）」が、これまでに発見された中で最も近い3つ組星を発見したことを発表しました。この発見は、「NASA's TESS Spots Record-Breaking Stellar Triplets」というタイトルで公式ウェブサイトに公開されています。
この3つ組星は、地球から約70光年離れたうお座の方向にあります。主星は太陽に似たG型星で、その周囲をさらに2つの恒星が周回しています。これらの伴星は、主星のわずか3.8天文単位（地球から太陽までの距離の約3.8倍）の距離を、それぞれ9日と15日で公転しています。
この3つ組星が注目される理由は、その極めて近い距離にあります。これまでに発見された3つ組星の中では、主星と伴星の距離が最も近いものとなります。この近接性は、3つの恒星間に複雑な相互作用が生じる可能性を示しています。
また、この発見はTESSの能力を実証するものです。TESSは、系外惑星を探すために設計された宇宙望遠鏡で、トランジット法と呼ばれる方法を使用して惑星を検出します。トランジット法とは、惑星が恒星の前面を通過したときに減光を観測することで惑星を発見する方法です。
今回TESSが検出したのは、主星と伴星のうち最も小さい恒星のトランジットでした。このトランジットは、主星の明るさがわずか0.5%減少するという非常に微小なものでしたが、TESSの感度の高さにより、検出することができました。
NASAの科学者たちは、この記録破りの3つ組星のさらなる観測を計画しています。この観測により、3つの恒星の質量や半径、相互作用に関する詳細な情報が明らかになることが期待されています。
この発見は、宇宙の星形成と進化の理解に寄与するものです。3つ組星は、星がどのように誕生し、どのようにお互いに影響を与えるかについての手がかりを提供します。また、この発見は、宇宙に生命が存在する可能性の探求にも役立つ可能性があります。
NASA’s TESS Spots Record-Breaking Stellar Triplets
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