Cloudflare、大規模なインターネット障害の原因となった設定変更について謝罪
2025年7月16日、大手CDN（コンテンツデリバリーネットワーク）およびセキュリティ企業であるCloudflareは、同社による設定変更が原因で、世界中の多くのウェブサイトやサービスへのアクセスを一時的に遮断するという大規模なインターネット障害を引き起こしたことを認め、深く謝罪しました。この障害は、同日午前10時頃（現地時間）から発生し、数時間にわたって続きました。
突然のアクセス不能：世界が「つながりにくく」なった理由
この障害は、Cloudflareのネットワーク内で実施されたある特定の設定変更が、予期せぬ連鎖反応を引き起こしたことに端を発しています。通常、Cloudflareはインターネットのバックボーンとも言えるインフラストラクチャの一部を担っており、そのサービスが停止することは、世界中のインターネット利用者に直接的な影響を与えます。
具体的には、この設定変更が原因で、Cloudflareのネットワークが一部のウェブサイトやサービスへのトラフィックを正しくルーティングできなくなったと考えられています。これにより、多くのユーザーは、普段利用しているサービスにアクセスしようとしても、「ページが表示されない」「接続がタイムアウトする」といった問題に直面しました。SNS、オンラインショッピングサイト、ニュースサイト、さらには企業の内勤システムなど、その影響は広範囲に及びました。
Cloudflareの対応と謝罪
障害発生後、Cloudflareのエンジニアリングチームは迅速に原因究明と復旧作業に着手しました。同社は、障害発生後すぐに状況を監視し、問題の特定に努めたと説明しており、その間もユーザーへの状況報告を随時行っていたとしています。
そして、復旧作業が完了した後、CloudflareのCEOであるマシュー・プリンス氏は、公式ブログやSNSを通じて、今回の障害とその原因について詳細な説明と、ユーザーおよび影響を受けた企業に対する謝罪の意を表明しました。
マシュー・プリンス氏は、今回の障害が「私たちのシステムにおける設定変更の不備」に起因することを認め、「この問題が、私たちのお客様や、それによって影響を受けたすべての人々にもたらした混乱と不便について、深くお詫び申し上げます」と述べています。
再発防止に向けた取り組み
Cloudflareは、今回の障害を非常に深刻な事態と捉えており、二度と同様の事態を繰り返さないための再発防止策を徹底するとしています。具体的には、以下のような対策を強化する方針です。
- 設定変更プロセスの厳格化: 今後、ネットワーク設定の変更を行う際には、より多段階のテストと確認プロセスを導入し、予期せぬ影響を最小限に抑えるようにします。
- 監視体制の強化: 障害発生の兆候を早期に検知し、迅速に対応できるよう、監視システムをさらに強化します。
- 内部テスト環境の拡充: 実際のネットワークに影響を与える前に、より現実的な環境で設定変更の影響を検証できるテスト環境を拡充します。
- 透明性の向上: 今後も、障害発生時には迅速かつ透明性のある情報公開を心がけ、ユーザーとの信頼関係を維持・向上させていくことを約束しています。
インフラストラクチャの重要性と依存度
今回のCloudflareによる大規模障害は、現代社会がいかにインターネットインフラストラクチャに依存しているかを改めて浮き彫りにしました。私たちの日々の生活や経済活動の多くが、Cloudflareのような企業の提供するサービスの上に成り立っていることを実感させられる出来事となりました。
Cloudflareは、世界中のインターネットの安定稼働を支える重要な役割を担っています。今回の障害は、同社にとっても大きな教訓となったはずであり、今後のサービス品質の向上と、より強固なインフラストラクチャの構築への期待が寄せられています。
Cloudflare fesses up to config change that borked internet access for all
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