金融庁が「マネー・ローンダリング等及び金融犯罪対策の取組と課題（2025年６月）」を公表：私たちのお金をどう守る？
2025年6月27日、金融庁は私たちのお金を犯罪から守るための最新の取り組みと、今後の課題についてまとめた「マネー・ローンダリング等及び金融犯罪対策の取組と課題（2025年６月）」という資料を公表しました。これは、ニュースでよく耳にする「マネー・ローンダリング」や、その他のお金に関する犯罪から、私たちの生活や社会全体を守るために、金融機関などがどのようなことを行い、これから何をすべきか、といったことを分かりやすくまとめたものです。
なぜ、このような対策が必要なの？
マネー・ローンダリングとは、犯罪によって得たお金を、あたかも普通の収入であるかのように見せかけること。例えば、詐欺や薬物取引などで得たお金が、この手口によってきれいに「洗濯」され、犯罪者が堂々と使えるような状態になってしまうのです。
こうした犯罪が行われると、
- 被害者が生まれる: 詐欺などの被害に遭った方々が、お金を取り戻せなくなる可能性があります。
- 社会の安全が脅かされる: 犯罪組織がお金を手に入れることで、さらに大きな犯罪につながる恐れがあります。
- 国の信用が落ちる: 国際社会から見ても、お金の管理がしっかりしていない国だと思われてしまうかもしれません。
このように、マネー・ローンダリングやその他の金融犯罪は、私たちの生活を直接的・間接的に脅かす、とても危険なものなのです。
今回の資料では、どんなことが書かれているの？
今回の資料では、主に以下の点が強調されています。
- これまでの取り組みの確認: 金融庁や関係機関が、マネー・ローンダリング等及び金融犯罪対策のために、これまでどのような法律を作ったり、監視を強化したりしてきたかが振り返られています。
- 現在の状況と課題: 現在、どのような種類の犯罪が増えているのか、そしてそれに対してどのような対策がまだ不十分なのか、といった現状の課題が分析されています。例えば、最近ではインターネットを使った新しい手口が増えているかもしれません。
- 今後の対策の方向性: 今後、どのような点を強化していくべきか、新しい技術をどう活用していくか、国際的な協力はどう進めるか、といった具体的な方向性が示されています。
関連情報：実は、私たちの身近なところでも行われている！
マネー・ローンダリングや金融犯罪と聞くと、なんだか遠い国の話のように感じるかもしれません。しかし、実際には私たちの身近なところで様々な手口が使われています。
- 振り込め詐欺（特殊詐欺）: 電話でお金を騙し取る詐欺は、その被害金がマネー・ローンダリングに使われることがあります。
- 不正な送金: 知らないうちに、自分の口座が悪用されてお金を運ぶ「出し子」のような役割をさせられてしまうケースもあります。
- 仮想通貨の悪用: 近年、仮想通貨（暗号資産）がマネー・ローンダリングに悪用されるケースも増えており、この点についても金融庁は注視しています。
これらの犯罪を防ぐためには、金融機関が顧客の本人確認を厳格に行ったり、不審な取引がないか監視したりすることが非常に重要になります。
私たち一人ひとりができること
金融庁がいくら対策を講じても、私たち一人ひとりが犯罪に巻き込まれないように注意することも大切です。
- 安易に他人にお金を預けたり送金したりしない: 特に知らない人から依頼された場合は、詐欺の可能性があります。
- 個人情報を厳重に管理する: パスワードなどを人に教えないようにしましょう。
- 不審なメールや電話には注意する: 少しでもおかしいと感じたら、すぐに応じず、家族や専門機関に相談しましょう。
今回の金融庁の公表は、私たちの大切なお金と社会の安全を守るための、重要な一歩と言えます。今後も、こうした取り組みが進むことで、より安全な社会が実現されることが期待されます。
「マネー・ローンダリング等及び金融犯罪対策の取組と課題（2025年６月）」について公表しました。
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