
九州電力が家庭用電気温水器と蓄電池を活用した電力需給バランス調整の実証実験を開始! 再エネ普及のカギとなるか?
九州電力は、2025年6月10日から、家庭にある電気温水器と蓄電池を使って、電力の需要と供給のバランスを調整する実証実験を始めます。これは、太陽光発電などの再生可能エネルギーをもっと活用するための重要な取り組みです。
なぜ実証実験が必要なの?
太陽光発電は、天候によって発電量が大きく変動します。そのため、晴れた日には電気がたくさん発電されても、曇りの日には発電量が減ってしまいます。もし、太陽光発電で作られた電気が余ってしまった場合、電力会社の送電網(電気を送るための線路)の容量を超えてしまう可能性があります。
そこで、九州電力は、電気温水器と蓄電池を使って、電気の需要をコントロールし、送電網の容量超過を防ぐことを目指しています。
電気温水器と蓄電池がどう役立つ?
- 電気温水器: 電気温水器は、夜間の電気料金が安い時間帯に水を温めて貯めておくことができます。この実証実験では、太陽光発電がたくさん発電されている時間帯に、電気温水器を一時的に稼働させて、電気を消費することで、電力の需要を増やします。
- 蓄電池: 蓄電池は、電気を貯めておくことができます。この実証実験では、太陽光発電がたくさん発電されている時間帯に、蓄電池に電気を貯めておき、太陽光発電の発電量が少ない時間帯に、蓄電池から電気を放出して、電力の供給を安定させます。
どんな人が参加できるの?
この実証実験に参加できるのは、九州電力の管轄エリア(福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県)にお住まいで、以下の条件を満たす方です。
- 電気温水器: エコキュートなどのヒートポンプ式の電気温水器を使用していること
- 蓄電池: 家庭用の蓄電池を設置していること
- 通信環境: インターネットに接続できる環境があること
参加するとどんなメリットがあるの?
実証実験に参加すると、以下のメリットがあります。
- 電力料金の割引: 実証実験に協力することで、電力料金の割引を受けることができます。
- 環境貢献: 再生可能エネルギーの普及に貢献することができます。
- 最新技術の体験: 最新の電力制御技術を体験することができます。
今後の展望
今回の実証実験の結果を踏まえて、九州電力は、家庭用電気温水器や蓄電池を活用したデマンドレスポンス(電力需要の調整)の仕組みを本格的に導入することを目指しています。これにより、再生可能エネルギーの更なる活用が進み、よりクリーンで持続可能な社会の実現に貢献することが期待されます。
まとめ
九州電力の今回の取り組みは、再生可能エネルギーの普及を促進し、より安定した電力供給を実現するための重要な一歩です。家庭にある電気温水器や蓄電池が、電力需給のバランスを調整する役割を担うことで、私たちの生活はより便利で、環境に優しいものへと変わっていくかもしれません。
関連情報
- 九州電力のプレスリリース: https://www.kyuden.co.jp/td/press/2025/250610.html
- デマンドレスポンスに関する情報: 一般社団法人 日本エネルギー管理協会 https://www.jema-net.or.jp/jgc/demand/index.html
この記事が、九州電力の実証実験について理解を深める一助となれば幸いです。
家庭用電気温水器・系統用蓄電池を対象としたデマンドレスポンス実証を開始します-再エネの更なる活用に向けた配電系統の設備容量超過回避の検証-
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