NTT、サプライチェーン全体の環境負荷を見える化！実証実験で脱炭素を加速,NTT

NTT、サプライチェーン全体の環境負荷を見える化！実証実験で脱炭素を加速

NTTが、企業活動に関わるすべての段階で排出される温室効果ガス（二酸化炭素など）の量を把握する「カーボンフットプリント」を、サプライチェーン全体で可視化するための実証実験を2025年5月19日に開始しました。

カーボンフットプリントって何？

カーボンフットプリントとは、商品やサービスが作られてから廃棄されるまでのライフサイクル全体で排出される温室効果ガスの量を、二酸化炭素に換算して表示するものです。「見える化」することで、企業はどこでどれだけの温室効果ガスを排出しているのかを把握し、効果的な削減対策を立てることができます。

なぜサプライチェーン全体を可視化するの？

現代のビジネスは、多くの企業が協力して商品やサービスを提供しています。例えば、スマートフォンを作る場合、部品の製造、組み立て、輸送、販売、そして最終的な廃棄まで、さまざまな企業が関わっています。

サプライチェーン全体でのカーボンフットプリントを可視化することで、特定の企業だけでなく、関わるすべての企業が協力して排出量を削減できるようになります。これにより、より効果的かつ大規模な脱炭素化が実現できると期待されています。

NTTの実証実験の内容は？

今回の実証実験では、実際に企業が使用するデータを用いて、サプライチェーン全体のカーボンフットプリントを計算し、その結果を分析します。具体的には、以下の点を検証する予定です。

データの収集方法: どのようにしてサプライチェーン全体のデータを効率的に集めるか。
計算方法の精度: カーボンフットプリントの計算方法が正確で、信頼できる結果を得られるか。
可視化の効果: 可視化された情報が、企業の脱炭素化に向けた行動を促す効果があるか。

期待される効果

今回の実証実験を通じて、NTTは以下の効果を期待しています。

企業の脱炭素化の推進: サプライチェーン全体のカーボンフットプリントを可視化することで、企業が自社の排出量削減だけでなく、サプライチェーン全体の排出量削減に取り組むようになる。
より正確な情報開示: カーボンフットプリントに関する情報を正確に開示することで、消費者が環境に配慮した商品やサービスを選びやすくなる。
新たなビジネスチャンスの創出: カーボンフットプリントの可視化技術を活用した新たなサービスやソリューションが生まれる。

今後の展望

NTTは、今回の実証実験の結果を踏まえ、サプライチェーン全体のカーボンフットプリント可視化サービスの実用化を目指しています。将来的には、この技術をさまざまな業界に展開し、日本全体の脱炭素化に貢献していく考えです。

まとめ

NTTによるサプライチェーン全体のカーボンフットプリント可視化の実証実験は、脱炭素社会の実現に向けた重要な一歩です。この取り組みが成功すれば、企業はより効果的に環境負荷を削減し、持続可能な社会の実現に貢献できるでしょう。私たち消費者も、カーボンフットプリントを意識して商品を選ぶことで、脱炭素社会の実現に貢献できます。

サプライチェーン全体のカーボンフットプリント可視化に向けた実証実験を開始