NTT、光量子もつれ生成を従来の1000倍高速化
2025年1月29日、NTTは『高速でリアルタイムな光量子もつれ生成――従来の1000倍以上の高速量子相関が開拓する新時代――』を発表しました。
量子もつれと量子コンピューティング
量子もつれとは、2つ以上の粒子間で生じる特殊な相関関係のことです。たとえ物理的に離れていても、一方の粒子に作用を及ぼすと、離れたもう一方の粒子にも瞬時に影響が及びます。
この性質は、セキュアな通信、超高速計算、高精度センサーなど、幅広い分野で革新をもたらすと期待されています。特に、量子コンピューティングでは、量子もつれを利用して並列計算を実現し、従来のコンピュータでは不可能な複雑な問題を解くことが可能になります。
高速な光量子もつれの生成
NTTは、光子を用いた量子もつれの高速生成に成功しました。従来の方法は、光子の発生から検出までに数ミリ秒かかっていましたが、NTTの新しい手法では、わずか1マイクロ秒以下で量子もつれを生成できるようになりました。
これは、従来の1000倍以上の高速化であり、リアルタイムで量子相関を利用するアプリケーションの実現に大きく近づいたことを意味します。
新時代の幕開け
NTTのこの成果は、量子コンピューティングの分野に新たな時代を拓くものです。高速な量子もつれ生成により、より大規模で複雑な量子計算が可能となり、革新的な技術の開発が加速すると期待されています。
NTTは、この技術を今後も発展させ、セキュアな量子通信ネットワークや、超高速量子シミュレーションのための量子コンピュータの実現を目指していくとしています。
高速でリアルタイムな光量子もつれ生成――従来の1000倍以上の高速量子相関が開拓する新時代――
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