ポルトガル、移民対策に4億ユーロの壁建設へ
2025年1月29日、ポルトガル政府はスペインとの国境に4億ユーロを投じて全長850キロメートルの壁を建設すると発表しました。この壁は、密入国と麻薬密売を防ぐことを目的としています。
背景
ポルトガルは近年、特にアフリカ諸国からの不法移民の増加に直面しています。2022年には、スペイン経由でポルトガルに入国した不法移民は約1万人に達しました。また、この国境では近年、麻薬の押収件数も増加しています。
壁の計画
計画によると、壁はコンクリートで造られ、高さは3メートル、幅は3メートルになります。監視カメラ、センサー、パトロール道路も備える予定です。この壁は、スペイン北部のガリシア地方からポルトガル東部のアルガルヴェ地方まで続く予定です。
費用と資金調達
このプロジェクトの費用は約4億ユーロと見込まれており、主にEU資金で賄われます。ポルトガル政府は、壁の建設は長期的に国境警備を強化し、国民の安全を守ることになると主張しています。
反対
この計画は、移民擁護団体や環境保護団体から反対の声が上がっています。移民擁護団体は、壁が移民や難民をさらなる危険にさらし、家族を分断すると主張しています。環境保護団体は、この壁が野生生物の生息地を破壊し、生態系に悪影響を及ぼすと主張しています。
今後
壁の建設は2026年に開始される予定で、2030年までに完了すると見込まれています。このプロジェクトは、欧州連合の外部国境管理に関する議論に影響を与える可能性があります。EUは現在、不法移民の流入を阻止するためのより効果的な方法を模索しています。
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