介護休業制度の判断基準の見直し、厚労省が報告書を公表
厚生労働省は2025年1月28日、介護休業制度等における「常時介護を必要とする状態に関する判断基準」の見直しに関する研究会報告書を公表しました。
介護休業制度とは
介護休業制度は、家族の介護が必要な労働者が、介護のために一定期間仕事を休むことができる制度です。この制度を利用するためには、家族が「常時介護を必要とする状態」であることが条件となります。
判断基準の見直し
従来の判断基準では、介護の必要性を判断する際に、身体機能や認知機能など、本人の状態を数値的に評価していました。しかし、介護の必要性は、単に本人の状態だけでなく、家族の状況や環境によって異なる場合があります。
今回の見直しでは、本人の状態に加えて、介護を行う家族の状況や環境も総合的に考慮した判断基準に改められました。具体的には、介護者の年齢や健康状態、介護に費やす時間、介護環境など、さまざまな要素が加味されます。
主な変更点
報告書では、具体的な判断基準の変更点は示されていませんが、以下のような点が考慮されるものとみられています。
- 介護者の年齢が高い場合や健康状態が悪い場合の優先度を上げる。
- 介護に費やす時間が長い場合や介護環境が悪い場合の優先度を上げる。
- 認知症など、介護が困難な疾患の場合は優先度を上げる。
期待される効果
この判断基準の見直しにより、より適切かつ公平に「常時介護を必要とする状態」の認定が行われることが期待されています。これにより、介護者の負担が軽減され、介護休業制度の利用しやすさが向上すると考えられます。
今後の方針
厚生労働省は、今回の報告書を踏まえて、2024年度中に法改正を行う方針です。具体的な改正内容は今後検討される予定です。
介護休業制度等における「常時介護を必要とする状態に関する判断基準」の見直しに関する研究会報告書を公表します
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