国連事務総長、年頭メッセージで排出量の大幅削減を訴え
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は2024年12月30日の年頭メッセージで、各国に対して排出量を大幅に削減し、「破滅への道を回避する」よう強く呼びかけました。
グテーレス氏は、「私たちは今、地球の危機的状況に直面しています」と警告し、「気候変動、生物多様性の喪失、汚染が、私たちの惑星と私たち自身の健康と繁栄に対するかつてない脅威となっています」と述べました。
事務総長は、温室効果ガスの排出を2030年までに半減し、2050年までに正味ゼロに到達することが不可欠だと強調しました。また、石炭などの化石燃料の利用を段階的に廃止し、再生可能エネルギーへの投資を増やすように求めています。
グテーレス氏はまた、森と海洋の保護、持続可能な農業慣行の採用、持続可能な食料システムの開発など、自然を保護するための具体的な措置を各国に求めています。
さらに、事務総長は国際社会に対して、発展途上国が気候変動の影響に対応し、低炭素経済への移行を支援するための資金と技術を提供するよう要請しました。
グテーレス氏は、これらの措置を講じることは「私たちの未来の世代に対する道徳的義務であり、経済的利益でもある」と述べています。彼は、「私は、各国が2023年に気候変動の危機に対処するための大胆かつ決定的な措置を講じることを強く願っています」と呼びかけました。
国連の報告書によると、世界の排出量は2021年に史上最高に達し、気候変動対策が不十分であることが明らかになっています。世界気象機関（WMO）は、2023年も地球温暖化のペースは衰えず、今後5年間で平均気温が産業革命以前のレベルを1.5℃上回ると予想しています。
In New Year’s Message, Guterres urges countries to drastically slash emissions and ‘exit this road to ruin’
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