文部科学省、遺伝子組換え生物の緊急使用に関する指針を制定
文部科学省は2024年12月20日、遺伝子組換え生物（GMO）の第二種使用などを緊急に行う必要がある条件を定める指針「「研究開発に係る主務大臣が定める人の生命若しくは身体の保護のための措置又は非常災害に対する応急の措置として、緊急に遺伝子組換え生物等の第二種使用等をする必要がある場合を定める件」」を制定しました。
第二種使用とは
GMOの第二種使用とは、特定の規制下で野外に放出する使用を指します。通常の使用とは異なり、限られた環境や期間で行われます。
緊急使用の条件
この指針によれば、緊急にGMOの第二種使用等を行うことができる条件は次のとおりです。
- 人の生命または身体の保護のために緊急の措置が必要な場合
- 非常災害に対する応急措置が必要な場合
具体的な例
指針には、緊急使用の具体的な例も記載されています。
- 人に感染する危険な病気を治療または予防するためのGMOの製造
- 地震や津波などの災害で損傷したインフラを修復するためにGMOを使用
- 農作物の害虫や病気を制御するためのGMOの導入
安全確保のための措置
緊急使用であっても、GMOの使用には十分な安全確保措置が講じられます。これには、次のような措置が含まれます。
- リスク評価と管理計画の作成
- 責任ある管理者の任命
- 監視とモニタリング
- 必要な場合は、GMOの野外放出後の回収
背景
この指針の制定は、災害や緊急事態におけるGMOの活用を検討するための検討会で提起された提言を受けて行われました。GMOが適切に使用されれば、人の命を救ったり、災害の影響を軽減したりすることに役立つ可能性があるとされています。
関連情報
- 文部科学省のプレスリリース：https://www.mext.go.jp/a_menu/biotechnology/bio_g/info/1438873.html
- 指針の全文：https://www.mext.go.jp/content/20221220-mxt_biotechnology-000023130-01.pdf
「研究開発に係る主務大臣が定める人の生命若しくは身体の保護のための措置又は非常災害に対する応急の措置として、緊急に遺伝子組換え生物等の第二種使用等をする必要がある場合を定める件」 の制定について
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