EU議員、女性の人権への逆行傾向に対抗すべくEUへの支援を求める
2024年12月19日、欧州議会議員（MEP）は、世界的に広がる女性の人権への逆行傾向に対抗するようEUに求める決議を採択しました。今回の呼びかけは、アフガニスタンでのタリバン政権による女性の抑圧や、ポーランドや米国での中絶の権利の制限など、最近の出来事に端を発しています。
決議の中では、「EUはジェンダー平等と女性の人権を守る旗手であり続けるべきだ」と強調されています。また、加盟国に対して、女性の政治参加、経済的エンパワーメント、暴力からの保護を促進する政策を実施することを求めています。
議員らは、EUが国際機関においても女性の人権擁護の積極的な役割を果たすべきだと主張しました。特に、女性に対するあらゆる形態の差別撤廃に関する条約（CEDAW）のさらなる批准と実施を呼びかけました。
また、決議では次のような追加の措置をEUに求めています。
- 女性の人権擁護者の保護と支援
- 性暴力やオンラインハラスメントに対する対策の強化
- 女性と少女の性的・生殖に関する健康と権利へのアクセスの確保
- 女子教育と就業機会の促進
欧州委員会は、議会の要請を検討し、今後数ヶ月のうちに対応策を発表する予定です。
背景情報
近年、女性の人権は世界中で逆行しています。タリバンがアフガニスタンを掌握して以来、女性は教育、雇用、公共生活へのアクセスを制限されています。ポーランドは、中絶を事実上禁止する法律を可決し、米国では最高裁判所がロー対ウェイド事件の判例を覆し、中絶へのアクセスを州に委ねました。
これらの逆行は、女性の人権を確保するために長年かけて行われてきた進歩を脅かすものです。EUは、ジェンダー平等と女性の人権を促進する上で重要な役割を果たしてきましたが、さらに多くの取り組みが必要なことは明らかです。
Press release – MEPs call on the EU to champion women’s rights against global backlash
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