有名なフランドル人画家の唯一の現存作品が英国国外へ流出の危機
2024年12月18日、英国政府のウェブサイト「GOV UK」は、フランドル人芸術家マテイアス・デ・ヴェリーの唯一の現存する作品が英国国外へ流出する恐れがあると発表しました。
デ・ヴェリーの「聖ルークの肖像」は、17世紀に描かれた油彩画で、ロンドンにある個人コレクションに収蔵されています。この作品は、デ・ヴェリーが現在知られている唯一の作品であり、フランドル美術の重要な一例となっています。
この絵画は、ロンドンの美術商が約150万ポンドの価格で海外のバイヤーに販売する許可を求めています。しかし、英国の文化遺産省はこの販売を許可しないよう求めています。
文化遺産省は、「聖ルークの肖像」は英国の重要な文化的資産であり、英国国内に留まるべきだと主張しています。同省は、この絵画を英国で一般公開することが不可欠であると考えており、海外に流出すると英国の文化遺産に重大な損失をもたらすと警告しています。
美術商は、この絵画は海外の美術館でより適切な展示や保存ができると主張しています。また、この作品は海外の美術館の方が多くの人が見ることができるとも述べています。
この絵画の売却をめぐる議論は、英国における文化遺産の保護と国際的な美術市場との間の緊張関係を浮き彫りにしており、今後数か月間続く見込みです。
マテイアス・デ・ヴェリー（約1624 年 – 約 1684 年）
マテイアス・デ・ヴェリーは、17 世紀のフランドル人バロック画家でした。彼は主に歴史画と肖像画で知られており、その作品は豊かな色彩と劇的な明暗のコントラストが特徴です。デ・ヴェリーは、その生涯の大半をアントワープで過ごし、アントワープのギルド・オブ・セント・ルークのメンバーでした。
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Only known surviving works of Flemish artist De Vély at risk of leaving the UK
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