受動的なスクロールが孤独感の増大につながる
欧州連合（EU）は2024年12月13日、受動的なソーシャルメディアの利用が孤独感の増大につながることを明らかにする研究結果を発表しました。
研究の概要
この研究は、イギリスのオックスフォード大学が1,000人の成人に対して実施しました。参加者は、FacebookやInstagramなどのソーシャルメディアプラットフォームに1時間アクセスするよう求められ、その間に「受動的スクロール」と「能動的なソーシャルメディアの利用」がランダムに割り当てられました。
受動的スクロールと能動的利用の違い
- 受動的スクロール：自分のフィードや他の人の投稿を単にスクロールし、いいねやコメントを付けたり、メッセージを送信したりしません。
- 能動的利用：友達や家族と積極的につながり、投稿を共有したり、メッセージを送信したり、コメントしたりします。
研究結果
研究の結果、受動的にスクロールした参加者は、能動的にソーシャルメディアを利用した参加者よりも孤独感のレベルが高いことがわかりました。さらに、受動的スクロール時間が長いほど、孤独感が大きくなることが判明しました。
孤独感のメカニズム
研究者らは、受動的なソーシャルメディアの利用が孤独感につながるメカニズムとして、次のような要素を挙げています。
- 社会的比較：受動的にスクロールすると、参加者は他の人のハイライトや完璧な生活にさらされ、自分の生活との比較を促されます。
- 社会的孤立：能動的な関与とは異なり、受動的なスクロールは実際に人とつながる機会を提供しません。
- 自己否定：ソーシャルメディアのコンテンツは、しばしば外見や成功に焦点を当てており、自尊心や自己価値感を損なう可能性があります。
結論
この研究結果は、ソーシャルメディアの受動的な利用が孤独感にマイナスの影響を与えることを示しています。ソーシャルメディアを利用する際には、能動的に関与し、現実世界でのつながりを維持することが重要です。孤独感を感じている場合は、友人や家族に連絡するか、専門家に相談することを検討してください。
Passive scrolling leads to greater sense of loneliness, finds study
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