EU・メルコスールFTA、ついに合意
日本貿易振興機構(ジェトロ)は、2024年12月10日午前1時30分に、「EU・メルコスールFTA交渉が合意」と発表しました。
メルコスールとは
メルコスールは、アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイの南米4カ国からなる経済ブロックです。総人口約2億6,000万人、GDPは約2兆8,000億ドル(2022年)を有しています。
EU・メルコスールFTAの概要
EUとメルコスールの間で合意された自由貿易協定(FTA)は、以下のような内容を含みます。
- 関税の撤廃または削減:メルコスールへのEUの輸出における関税の91%、EUへのメルコスールの輸出における関税の92%が撤廃または削減されます。
- 農産品の貿易促進:牛肉や大豆などの農産品取引の自由化を促進します。
- 非関税障壁の削減:知的財産権の保護や技術的障壁の低減に関する規定が含まれます。
- サービス貿易の開放:金融、建設、通信などのサービス分野の貿易を自由化します。
経済への影響
EU・メルコスールFTAは、EUとメルコスールの双方に経済上のメリットをもたらすことが期待されています。
- 貿易の拡大:関税の撤廃により、両ブロック間の貿易額が大幅に増加すると見込まれます。
- 経済成長:FTAは、投資と経済成長を促進すると期待されています。
- 消費者へのメリット:輸入製品の価格が安くなることで、消費者にとってメリットが生じます。
合意までの道のり
EUとメルコスールのFTA交渉は20年以上前に開始されましたが、農産品や知的財産権などの問題で合意に達していませんでした。近年、両ブロックは合意に向けて交渉を加速させ、ついに2024年12月10日に合意が成立しました。
今後の見通し
このFTAが発効するには、EUとメルコスールの議会での承認が必要です。承認が得られれば、FTAは2025年ごろに発効すると見込まれています。
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