母胎内の温度が出生後の体温に影響
鳥取大学が画期的な研究を発表
鳥取大学は、2024年12月4日、母胎内の温度が出生後の体温に影響する可能性があるという画期的な研究結果を発表しました。
研究内容
研究チームは、マウスを用いた実験を実施しました。受胎後、マウスを低温（32℃）または高温（38℃）の環境に置き、胎児の体温を測定しました。すると、低温環境で生まれたマウスは、高温環境で生まれたマウスよりも出生後の体温が低かったことが判明しました。
体温決定メカニズムの発見
この研究は、体温決定メカニズムに対する新しい知見をもたらします。従来は、出生後の体温は主に体温調節中枢によって決定されると考えられていました。しかし、今回の研究では、母胎内の環境が体温調節に重要な役割を果たすことが示唆されています。
臨床的意義
今回の研究結果には、周産期医療への重要な示唆があります。たとえば、早産児は低体温になりやすいことが知られていますが、これは母胎内の温度が低かったことが原因である可能性があります。今後、臨床研究によって、母胎内の温度の管理が早産児の体温調節に役立つかどうかが検討されることが期待されます。
関連情報
- 発表元：鳥取大学
- 発表日：2024年12月4日
- 論文タイトル：Maternal temperature during gestation affects postnatal body temperature
- 論文掲載誌：Scientific Reports
今後の展望
鳥取大学の研究チームは、この研究をさらに進めて、母胎内の温度がどのように体温決定メカニズムに影響するのかを調べる予定です。この研究は、周産期医療だけでなく、将来の体温調節障害の予防にも貢献すると期待されています。
母胎内の温度が出生後の体温に影響する可能性を明らかに- 体温決定メカニズムに迫る‐
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