埼玉県が地下水中の有害物質PFOS・PFOAの調査結果を発表
埼玉県は2024年12月4日に、2023年度の実施した「令和6年度県内地下水における有機フッ素化合物（PFOS及びPFOA）の調査結果」を発表しました。調査は、県内の23カ所の観測井で地下水を採取し、有機フッ素化合物（PFOS・PFOA）の濃度を測定しました。
調査結果
調査の結果、23カ所の観測井のうち1カ所の地下水で、PFOSの暫定目標値（0.05マイクログラム/リットル）を超える0.11マイクログラム/リットルの濃度が検出されました。この観測井は、過去にPFOSの放出があったことが確認されている工場の近くにあります。
他の22カ所の観測井では、PFOSとPFOAの濃度は暫定目標値以下でした。
関連情報
有機フッ素化合物（PFOS・PFOA）とは
PFOS（ペルフルオロオクタンスルホン酸）とPFOA（ペルフルオロオクタン酸）は、耐熱性や撥水性のある人工化学物質です。かつては、防火剤、防水剤、防汚剤など幅広い製品に使用されていましたが、環境や人体への影響が懸念され、2010年以降、主な用途での使用が禁止されています。
人体への影響
PFOSとPFOAは、発がん性や生殖毒性などの健康被害を引き起こす可能性があることが指摘されています。また、人体に蓄積されやすく、血液や臓器から検出されることがあります。
今後の対応
埼玉県は、PFOSが暫定目標値を超過した観測井周辺で、追加調査を実施する予定です。また、PFOSの放出防止対策の徹底や、県民への情報の提供など、必要な対策を検討します。
住民への注意喚起
調査結果を受けて、埼玉県は住民に対し、以下の注意喚起を行っています。
- 今回の調査では、地下水中のPFOS・PFOAの濃度は暫定目標値以下であるため、水道水は安全に利用できます。
- 井戸水を利用している場合は、定期的に水質検査を行い、PFOS・PFOAの濃度を確認してください。
- PFOS・PFOAを含む製品の使用は控えましょう。
埼玉県は今後も地下水中の有機フッ素化合物のモニタリングを実施し、県民の健康と環境の保全に取り組みます。
令和6年度県内地下水における有機フッ素化合物（PFOS及びPFOA）の調査結果をお知らせします
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