日本証券業協会、仕組債の取扱状況を発表
日本証券業協会は2024年11月29日午前6時、会員における複雑な仕組債の取扱状況に関する調査結果を発表しました。
調査の目的と背景
本調査は、複雑な仕組債の発行や販売が近年増加していることを受け、会員の取扱状況やリスク管理態勢を把握することを目的として実施されました。仕組債とは、複数の金融商品を組み合わせて作成された複雑な商品で、高い利回りを期待できる一方、リスクも高いのが特徴です。
調査結果
調査の結果、協会会員による過去1年間の複雑な仕組債の発行総額は約5兆円にのぼりました。また、販売総額は約3兆円で、前年同期に比べて大幅に増加しています。
販売状況
販売状況をみると、個人が保有する仕組債の割合が7割近くを占めています。個人の保有額は、前年同期に比べて約2倍に増加しています。
リスク管理態勢
会員のリスク管理態勢についても調査が行われました。その結果、ほとんどの会員が、適切なリスク管理態勢を整備していました。ただし、一部の会員においては、十分なリスク管理態勢が整備されていないことが判明しました。
協会の対応
協会は、今回の調査結果を踏まえ、以下の対策を講じる予定です。
- 会員に対するリスク管理態勢の強化指導
- 投資家に対する仕組債の特性やリスクに関する情報提供の充実
- 仕組債の発行・販売に関するガイドラインの見直し
関連情報
- 日本証券業協会によるプレスリリース：https://www.jsda.or.jp/news/2024/11/29/post-360.html
- 仕組債に関する証券取引等監視委員会の注意喚起：https://www.fsa.go.jp/sesc/news/r1/r1-tokushu_sikomu-taisei.html
投資家への注意
仕組債は高い利回りが期待できますが、その分リスクも高い商品です。投資に際しては、十分に商品内容を理解し、自分のリスク許容度を考慮して慎重に判断することが重要です。
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