金融庁、「企業内容等の開示に関する内閣府令（政策保有株式の開示関係）」等の改正（案）について公表しました。

金融庁、政策保有株式の開示規則を改定へ

金融庁は、企業が保有する政策保有株式の開示に関する内閣府令を改正する案を2024年11月26日に公表しました。この改定案は、企業の透明性とガバナンスの向上を図ることが目的です。

主な改定内容

対象株式の拡大： 現行の「発行済株式総数の1％以上」から「発行済株式総数の0.5％以上」に引き下げ。
開示基準の明確化： 従来は「取得目的の概略」のみの開示が求められていましたが、新たに「取得金額、取得方法、取得日、取得価格」などの詳細な開示事項が追加されます。
開示時期の前倒し： 現行の「決算公告の日」から「決算承認の日」に前倒し。

背景

この改定の背景には、政策保有株式を巡るガバナンス上の懸念があります。政策保有株式とは、企業が他の企業の株式を取得し、経営に影響を与える目的で保有している株式のことです。

従来、政策保有株式に関する開示要件は緩く、企業が株主や市場に十分な情報を開示していないことが問題視されていました。この改定は、企業に対するガバナンスの強化と、投資家や市場参加者に対する透明性の向上を図るものです。

関連情報

施行時期

この改定は、2024年12月26日から施行される予定です。