JETROがCOP29で「有機性廃棄物からのメタン削減宣言」発表
2024年11月21日、日本貿易振興機構（JETRO）は、エジプトのシャルムエルシェイクで開催された国連気候変動枠組条約第29回締約国会議（COP29）において、「有機性廃棄物からのメタン削減宣言」を発表しました。
有機性廃棄物のメタン排出と気候変動への影響
有機性廃棄物（食物残渣、紙、木材など）は、分解されるとメタンを発生させます。メタンは二酸化炭素の28倍の温室効果を持つ強力な温室効果ガスで、気候変動の主な原因の1つです。有機性廃棄物は、世界全体のメタン排出量の約12％を占めています。
宣言の内容
JETROの宣言は、有機性廃棄物からのメタン排出を削減する国際的な取り組みを強化することを目的としています。宣言には、以下の目標が含まれています。
- メタンモニタリングの強化：有機性廃棄物のメタン排出量の測定と追跡の改善
- 廃棄物削減・堆肥化の推進：有機性廃棄物の発生源を削減し、コンポスト（堆肥）化によるメタン生成の抑制
- 廃棄物削減技術の開発と普及：効率的な廃棄物処理技術を開発し、広く利用できるようにする
- 政策的枠組みの改善：廃棄物管理規制の強化とメタン削減のインセンティブの創出
関連情報
- 世界のメタン排出量：2023年のGlobal Methane Assessment報告書によると、世界全体のメタン排出量は年間約5億7,000万トンと推定されています。
- 日本の有機性廃棄物排出量：環境省によると、日本は年間約3,000万トン以上の有機性廃棄物を排出しています。
- 堆肥化の利点：堆肥化は、有機性廃棄物のメタン生成を抑制するだけでなく、土壌の改善にも役立ちます。
今後の展望
JETROの宣言は、有機性廃棄物からのメタン排出を削減するための重要な一歩です。同宣言は、各国政府、企業、その他の関係者をメタン削減に向けた具体的な行動を講じるよう促しています。この取り組みは、気候変動との闘いと持続可能な未来の構築において重要な役割を果たすことが期待されています。
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