海面上昇対策における南極ジオエンジニアリングのリスクが明らかに
神戸大学の研究チームが、海面上昇への対策として検討されている南極ジオエンジニアリングのガバナンス上のリスクを調査・解明。
ニュースの詳細
神戸大学は2024年11月18日にプレスリリースで、同大学の研究チームが南極ジオエンジニアリングのガバナンス上のリスクに関する調査結果を発表したことを明らかにしました。
ジオエンジニアリングとは
ジオエンジニアリングとは、気候変動の影響を緩和するために地球システムを意図的に操作する技術です。南極ジオエンジニアリングは、南極の氷床を人為的に厚くすることで海面上昇を抑制することを目的としています。
ガバナンス上のリスク
研究チームは、南極ジオエンジニアリングの実施において以下のガバナンス上のリスクがあると指摘しています。
- 国際協力の欠如: 南極は国際条約で管理されており、単独でのジオエンジニアリングの実施は認められていません。
- 環境への影響の不確実性: ジオエンジニアリングが南極の生態系や海洋環境にどのような影響を与えるかについてはまだ十分な理解が得られていません。
- 責任の所在の不明瞭さ: 万が一ジオエンジニアリングが予期せぬ影響を及ぼした場合、その責任の所在が曖昧になる可能性があります。
- 倫理的懸念: ジオエンジニアリングは自然界への介入であり、倫理的な懸念を引き起こす可能性があります。
研究成果の意義
この研究成果は、南極ジオエンジニアリングを検討する際のガバナンス上のリスクを浮き彫りにしています。研究チームは、国際協力、環境影響評価、透明性、公共の関与などのガバナンスメカニズムを強化する必要性を強調しています。
今後の展望
研究チームは、今回の研究成果を踏まえて、今後も南極ジオエンジニアリングのガバナンス上のリスクに関する調査を継続していく予定です。また、国際的なステークホルダーとの対話を通じて、責任あるジオエンジニアリングの実施に向けた議論を促進していくとしています。
海面上昇対策としての南極ジオエンジニアリング： そのガバナンス上のリスクを解明
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