金融庁、長期国債先物相場操縦で課徴金納付命令
金融庁は2024年10月31日、長期国債先物市場における相場操縦に関与した業者に対して、課徴金納付命令を決定しました。
概要
対象業者：国内証券会社 違反行為：2018年4月から2023年3月にかけて、長期国債先物において、他の業者との間で協調して大量の売買注文を出し入れし、相場を不当に操作した。 課徴金額：約20億円
経緯
金融庁は、市場の監視・調査の一環として、長期国債先物市場をモニタリングしていました。その過程で、対象業者が他の業者と協調して不自然な売買注文を出していることを把握しました。
調査結果
調査の結果、対象業者は以下の行為を行っていたことが明らかになりました。
- 他の業者との間で、事前に大量の注文情報を共有し、注文のタイミングや価格を調整していた。
- 注文を大量に出し入れし、相場を不当に操作して、他の業者の売買を不利にしていた。
処分理由
金融庁は、対象業者の行為が以下に該当すると判断しました。
- 「金融商品取引法」第164条第1項に規定する相場操縦行為
- 「金融商品取引法」第192条の2第2項に規定する不公正取引行為
影響
この課徴金納付命令は、長期国債先物市場の健全性と公平性を確保する上で重要な意味を持ちます。また、金融市場における不正行為に対する厳しい姿勢を明確にするものです。
金融庁の対応
金融庁は、市場の健全性維持のため、今後も市場を監視し、違反行為に対して厳正に対処していきます。金融市場参加者に対しては、適正な競争を確保し、投資家保護に努めるよう求めています。
長期国債先物に係る相場操縦に対する課徴金納付命令の決定について公表しました。
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