金融庁が金融安定理事会（FSB）の「インシデント報告交換フォーマット（FIRE）」を公表
金融庁は、金融安定理事会（FSB）が策定した「インシデント報告交換フォーマット（FIRE）」を公開しました。このフォーマットは、金融機関や市場インフラが重大なサイバーインシデントや大規模事業障害が発生した場合の報告を標準化することを目的としています。
FIREの目的
FIREは、金融機関が以下の重要な情報を当局と他の関係者と迅速かつ効率的に共有することを可能にします。
- インシデントが発生した日時
- インシデントの種類（サイバー攻撃、事業障害など）
- インシデントの影響（被害範囲、顧客への影響など）
- インシデントに対する対応（復旧措置、影響の軽減など）
FIREの適用範囲
FIREは、以下の金融機関に適用されます。
- 預金取扱金融機関
- 保険会社
- 証券会社
- 決済・清算機関
- 金融インフラ事業者
FIREの公表の意義
FIREの公表により、以下のことが期待されています。
- 金融システムの安定性の向上
- サイバーインシデントに対する備えと対応力の強化
- 関係者間の情報共有の促進
- 当局による監視強化
関連情報
FIREはFSBの「サイバーインシデント報告交換の強化に関する原則」に基づいて開発されました。これらの原則は、金融機関がサイバーインシデントを迅速かつ効果的に報告するために必要な措置を概説しています。
金融庁は、金融機関に対してFIREを活用し、重大なインシデントが発生した場合に当局に速やかに報告するよう呼びかけています。当局は、収集された情報を金融システムを監視し、必要に応じて対策を講じるために利用します。
FIREの公表は、金融システムの安定性と強靭性を強化するための重要な一歩です。金融機関と関係者は、FIREの活用を通じて、サイバーインシデントや大規模事業障害に対する備えを強化することが求められます。
金融安定理事会による市中協議文書「インシデント報告交換フォーマット（FIRE）」の公表について掲載しました。
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