過体重・軽度肥満の脳梗塞患者は退院時の運動能力が良好に
神戸大学による研究結果
神戸大学は2024年10月24日、「脳梗塞患者において過体重～軽度肥満だと退院時の機能障害が発生しにくいことを明らかに」との研究成果を発表しました。
研究内容
研究チームは、2016年4月から2021年3月までに救急搬送された脳梗塞患者1,108人を対象に調査を実施しました。患者は、痩せ型、正常体重、過体重、1度肥満、2度肥満の5つの体重区分に分類されました。
調査の結果、脳梗塞の重症度や年齢などの要因を考慮しても、過体重と軽度肥満の患者は退院時の機能障害、特に運動機能の障害が発生しにくいことが判明しました。
関連情報
- 肥満パラドックス: 肥満と心血管疾患との相関関係において、ある程度肥満の方が、痩せ型や正常体重よりも心血管疾患の発症率や死亡率が低い現象を指します。
- 心血管疾患: 心臓と血管系の疾患で、脳梗塞もその一種です。
- 機能障害: 日常生活活動の遂行や社会的参加が困難になる状態を指します。
研究の意義
この研究結果は、脳梗塞患者の予後予測において、体重が重要な因子であることを示唆しています。過体重や軽度肥満の患者は、退院時の機能障害のリスクが低く、リハビリテーションの予後も良好である可能性があります。
今後、脳梗塞治療における体重管理の重要性がさらに検討されることが期待されています。
脳梗塞患者において過体重～軽度肥満だと退院時の機能障害が発生しにくいことを明らかに
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