中部電力が鋳造工程向け自動放射温度計測システムを開発
中部電力は、鋳造工程における自動温度計測を実現するシステム「MiEL Thermo HT」を開発しました。このシステムは2024年10月21日から提供されます。
温度計測の自動化で生産性向上と品質管理の強化
鋳造工程では、溶けた金属を型に流し込んで製品を作る際、適切な温度管理が重要です。従来、温度計測は手作業で行われていましたが、これでは作業効率が低下し、品質にばらつきが生じる可能性がありました。
MiEL Thermo HTは、赤外線放射温度計と画像処理技術を活用して、被加熱物の温度をリアルタイムで自動的に計測します。これにより、オペレーターによる手作業が不要になり、作業効率が向上します。
さらに、自動計測データはクラウドに送信され、一元管理されます。これにより、温度履歴の可視化や品質管理の強化が可能となり、品質の均一化と製品不良の低減につながります。
「MiEL Thermo HT」の特長
- 非接触温度計測: 赤外線放射温度計を使用するため、被加熱物に接触する必要がなく、測定対象を傷つけることはありません。
- 広視野角: 画像処理技術により、広い範囲の温度を一度に計測できます。
- リアルタイム計測: 毎秒10フレームの速度で温度を計測するため、温度変化をリアルタイムに把握できます。
- クラウド連携: 温度データはクラウドに送信され、一元管理できます。
関連情報
中部電力は、2022年10月に鋳造工程向け自動温度計測システム「MiEL Thermo」を発表しています。MiEL Thermo HTは、MiEL Thermoの機能を拡張したもので、より高温の被加熱物を対象としています。
MiEL Thermo HTは、鋳造業界だけでなく、鉄鋼、ガラス、セラミックス、半導体などの幅広い産業で活用が期待されています。
被加熱物の自動放射温度計測システム「MiEL Thermo HT」の開発～鋳造工程の自動温度計測により生産性向上と品質管理を実現します～
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