貧困の半数近くは紛争地域に集中
国連の持続可能な開発目標（SDGs）は、2024年10月17日に「世界の貧困層11億人のうち約半数が紛争地域に住んでいる」という報告書を発表しました。
世界の貧困層は、極度の貧困（1日1.90ドル未満で生活）と中程度の貧困（1日3.20ドル未満で生活）に分かれています。SDGsの報告書によると、極度の貧困層の46％、中程度の貧困層の53％が紛争地域に住んでいます。
紛争地域とは、国連人権高等弁務官事務所（OHCHR）が「少なくとも100人の死者が出た、政府軍と反政府勢力、またはさまざまな武装勢力間で進行中の戦闘」と定義する地域です。
紛争地域における貧困は、暴力、避難、不安定性によって引き起こされることがよくあります。紛争は家屋、学校、病院などのインフラストラクチャを破壊し、人々が基本的なサービスにアクセスし、安定した収入を得ることを困難にする場合があります。
さらに、紛争はジェンダーにも影響を与えます。紛争地域では女性が貧困に陥りやすいことが多く、暴力や性的虐待の被害に遭う可能性が高くなります。
貧困を根絶し、持続可能な開発を達成するには、紛争解決に取り組むことが不可欠です。国際社会は、紛争地域への人道支援と平和構築への投資を拡大する必要があります。
関連情報：
- SDGsは、2030年までに貧困を終わらせることを目標に掲げています。
- 世界銀行の推定によると、紛争により毎年世界経済に1兆3,000億ドルの損失が生じています。
- 紛争地域では、教育や医療へのアクセスの格差が顕著です。
Nearly half the world’s 1.1 billion poor live in conflict settings
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