プロビデンシア属細菌の新たな病原遺伝子が特定
2024年10月2日、大阪公立大学は、食中毒の原因となるプロビデンシア属細菌（通称：プロビデンシア菌）の新たな病原遺伝子を特定したと発表しました。
プロビデンシア菌について
プロビデンシア菌は、土壌や水中に生息する細菌です。健康な人では通常、感染を起こしませんが、免疫力が低下した人や抗生物質を服用している人では、重篤な食中毒を引き起こすことがあります。
新たな病原遺伝子
大阪公立大学は、プロビデンシア菌のゲノム解析を行い、従来知られていなかった新たな病原遺伝子を発見しました。この遺伝子には、「FbpA」という名前が付けられました。
FbpA遺伝子の役割
研究チームによると、FbpA遺伝子は、プロビデンシア菌が人間の細胞に付着して感染を引き起こすのに役立っています。具体的には、FbpAタンパク質が細胞膜に存在する特定の受容体と結合することで、細菌が細胞に侵入することを可能にします。
食中毒への影響
この新たな病原遺伝子の発見は、プロビデンシア菌による食中毒のメカニズムを解明する上で重要な進歩となります。FbpA遺伝子の働きを抑えることができれば、食中毒の予防や治療に役立つ可能性があります。
今後の展開
大阪公立大学は、今後、FbpA遺伝子の機能をさらに詳しく調べる予定であり、プロビデンシア菌による食中毒予防と治療のための新しい戦略の開発を目指しています。
関連情報
- 大阪公立大学プレスリリース： https://www.upc-osaka.ac.jp/ja/news/2024/10/20241002_01.html
- プロビデンシア菌による食中毒について： 厚生労働省
食中毒の原因となるプロビデンシア属細菌の新たな病原遺伝子を特定
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