東京都、「年収の壁」解消に向けた取り組みを発表
東京都は2024年9月27日、世帯の収入が一定の金額を超えると受給できなくなる公的支援制度の「年収の壁」を解消するための取り組みを発表しました。
「年収の壁」とは
「年収の壁」とは、公的支援制度の受給資格が、世帯の収入が特定の金額を超えると失われる仕組みのことです。具体的には、児童手当や住宅手当などの生活支援、保育料や介護保険料の減免などの負担軽減策が対象となります。
所得が高くなることは喜ばしいことですが、年収の壁によって生活が困難になる世帯も生じています。そのため、東京都では年収の壁を解消し、困窮する世帯を支援する取り組みを始めます。
具体的な取り組み
東京都が発表した具体的な取り組みは以下の通りです。
- 児童手当の所得制限を段階的に引き上げ：世帯の年収が1200万円を超えると支給されなくなる児童手当の支給対象を、段階的に1500万円以上に引き上げます。
- 保育料の減免を拡充：世帯の年収が730万円を超えると対象外となる保育料の減免制度を拡充し、年収960万円程度まで対象者に含めます。
- 介護保険料の軽減措置：世帯の年収が730万円を超えると軽減の対象外となる介護保険料の軽減措置を、年収960万円程度まで対象者に含めます。
- 住宅手当の所得制限を撤廃：世帯の年収が730万円を超えると支給されなくなる住宅手当の所得制限を撤廃し、収入に関係なく支給できるようにします。
- その他支援策の検討：ひとり親家庭や障害のある方への支援策など、その他の支援策の検討を進めます。
実現時期
これらの取り組みは、2025年度からの段階的な実施を予定しています。
関連情報
- 東京都 福祉保健局 ウェブサイト：https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/
- 「いわゆる『年収の壁』等に関する取組」資料：https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/seikatsukyoiku/shisetsu/pdf/20240927_nenkyu_torikumi.pdf
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