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袴田巌さん、冤罪で無罪判決 海外メディアも速報
9月26日（木）、静岡地方裁判所は袴田巌（はかまだ・いわお）被告（85）に対し、袴田さんが1966年に死刑判決を受けた静岡一家4人殺害事件について無罪を言い渡しました。
事件の経緯
この事件は、1966年12月31日に静岡県清水市（現・静岡市清水区）で発生した一家4人殺害事件です。被害者は中村正一さん（44）、妻の勝子（41）、長女の美津子（8）、長男の正和（6）の4人。犯人は、当時41歳だった袴田巌さんとされました。
袴田さんは、犯行現場近くに遺棄されていた血痕付きのズボンから採取された血痕が自分のものと一致するとして逮捕されました。しかし、袴田さんは無実を主張し続けました。
裁判所は1968年に袴田さんに死刑判決を言い渡しましたが、袴田さんは控訴・上告を繰り返しました。2014年に静岡地方裁判所は再審を開始し、2021年に袴田さんの無罪を訴える主任弁護人が就任しました。
再審での新証拠
再審では、複数の新証拠が提示されました。
- 事件現場で発見された足跡が袴田さんのものではない可能性を示唆する証拠
- 袴田さんが犯行当時不在だったことを示すアリバイ証言
- 血痕鑑定の誤りの指摘
これらの証拠により、検察は袴田さんの有罪を立証できないと認めました。
海外メディアの反応
袴田さんの無罪判決は、海外メディアからも注目を集めました。
- BBC（英国）「静岡の冤罪: 袴田巌、50年以上後に無罪判決」
- ロイター（米国）「静岡の冤罪で無罪判決、長年闘ってきた袴田巌」
- CNN（米国）「日本、56年間不当に死刑囚だった男性に無罪判決」
社会への影響
袴田さんの無罪判決は、日本の冤罪事件における司法制度の欠陥を浮き彫りにしました。また、死刑制度のあり方についても議論を巻き起こしています。
袴田さんは、無実を証明するまで56年間を獄中で過ごしました。今後、袴田さんは国に対して損害賠償を求める可能性があります。
冤罪事件の解決は、被害者や遺族はもちろん、社会全体にとっても重要な意味を持ちます。袴田さんの無罪判決は、正義がたとえ遅れても必ず実現することを示す希望の光と言えるでしょう。
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